前置きが長くなったが、ふんだんに私情が交じるこの問題について、私はこれまで、本当はあまり論じたくはなかった。けれども、「女子」という言葉に人一倍頭を悩まされてきたことは確かだし、前述の男性編集者の声を聞くにつけ、今さらながらではあるが、これを改めて論じてみたいと思った。

「女子」という言葉の認知拡大は
2009年がターニングポイント?

 2007年頃に「女性ではなく女子を使う」方針の記事を書いていた頃、その「女子」ブームがこれほど長く続くとは思っていなかった。しかし、「女子」は廃れるどころか、今もまだ勢力を拡大している。

「女子」という言葉が最近のような意味合いで使われ始めたのは、いつ頃からだろう。コラムニストの深澤真紀氏が「草食男子」「肉食女子」を使い始めたのは、2006年の日経ビジネスオンラインの記事と言われるが、この言葉が流行語大賞に選ばれたのは2009年。

 また、2009年は産経新聞と朝日新聞に「30代の『大人女子』急増!? 背景に『女性の自立』も」「ずっと『女子』だもん アラサー雑誌・テレビ…おどる造語」という、「女子」という言葉の使われ方を分析する記事が掲載されている。2009年よりも前から、「女子」は現在のような使われ方をしてきたが、当の女性たち以外にも認知が広がった節目の年は、2009年と言えそうだ。

 ちなみに、ニフティの新聞・雑誌記事横断検索を使って「大人女子」という言葉を検索したところ、朝日、読売、毎日、産経、の中で、最も検索結果が多かったのは朝日新聞。1990年から2014年までの期間を検索したところ、朝日29件、読売6件、毎日15件、産経8件の記事がヒットした。