アウディは半導体大手nVIDIAと共同開発したMMX2について説明。通信、グラフィックス等の制御システムを最短1年でアップグレードする Photo by Kenji Momota

「自動車はITと比べて、商品開発サイクルが3~6倍ほど長い。だが近年、スマートフォンの普及等により、車内でのIT機器に対するエンドユーザーの要求は高まっている。自動車とITの開発プロセスのギャップを埋めるためには、自動車メーカーだけの単独開発では市場の変化に対応できない。そのため、nVIDIAには単なる半導体サプライヤーとしてではなく、弊社のシリコンバレーの開発拠点と完全に調和した次世代技術の研究開発を進めてもらっている。そうしたなかで2012年に生まれたMMX、そして最新型のMMX2は自動車産業にとって画期的なデバイスだ」(アウディ・MMX開発責任者)という。

 CCCに集まった自動車業界関係者とすれば、こうしたアウディ・nVIDIAの会見のような、IT系が絡み、かつこれまで公表されていない領域についての発表が他にも多数あるものだと期待していた。だが、時代変革の中心にいるアップルとグーグルからの発表もなく、「まったくの期待はずれ」という内容だった。

 また、近年、自動車メーカーの出展が増えているCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー: 於ラスベガス)では、テレマティクスに関する世界初公開の発表がいくつかあるが、今回のCCCでは事実上ゼロ。結果的に、CCCはCESの前座に過ぎない。

 全米最大の自動車市場カリフォルニア州の中心地、ロサンゼルスで1907年から開催されている大手自動車ショー。そこで併催するCCCは、なぜ失敗したのか?

 そこには、「自動車産業界のテレマティクスビジネスに対する認識の甘さ」が見え隠れしている。

「モノ売り」と「コト売り」の巨大なギャップ
車内ブランディングで、自動車産業はこのまま敗北か!?

 CCCの初日13:45~14:10、メイン会場では「OEM Speak Out」が行われた。壇上にはBMW、GM、ホンダのテレマティクス関連事業の関係者が並んだ。

 司会の米大手自動車メディアAutomotive Newsの記者が「CarPlayやAndroid Autoが車内に入ってくると、OEM(自動車メーカー)としてのブランドイメージが、アップルやグーグルによって切り崩されるという危機感を、あなた方は持っているか?」と聞いた。