半年間で社員が4割減も
断固「血の入替え」

 社員教育といっても、私は特別に厳しいルールをつくったつもりはありません。
 基本的には、

◆就業時間内は仕事をする(勝手に遅刻・早退しない)
 ◆挨拶(おはようございます、ありがとうございました、おつかれさまでした)をする
の2つだけ。

 “脱・産廃屋”として目指す一般的なメーカーの工場であれば、当たり前のことばかりです。

 私は、「当たり前のことができるようになろう」というメッセージを送ったのです。最低限のルールも守れない、守りたくないというなら、他の仕事を探してもらうしかない。

 私はそう割り切りました。「息苦しい」と感じた社員が辞めていくのも仕方のないことだと腹をくくったのです。

 案の定、社員は次々と辞めました。
 私が社長になって半年間で、ベテランを中心に4割の社員が辞めていきました。

 バッシング報道で地域から嫌われ、改革によって社員にも逃げられる……。
 多少はへこみましたが、「もう進むしかない」と思いました。
 だって、会社は絶体絶命なんです。

「会社をたため」
「この土地から出て行け」
 と言われている中で永続企業を目指しているのです。

 自分たちが変わらなければ“脱・産廃屋”なんて口だけの目標で終わってしまう。永続企業なんて夢のまた夢。

「私のやり方が不満なら辞めてもらっても一向にかまわない!」
 そうした覚悟で血の入れ替えを行いました。