「営業の神になれるよ」と昔、言いましたよね。現実に、成果を出せる営業のコンサルタントってそういないですからね。
青木 現場に行って、私自身が実際に質問型営業で見本を示すのが特にわかりやすいみたいだね。
石原 青木さんは、いきなり現場に行って営業を始められる。これはおそろしいほど強烈ですよ。
どの商品をどう売ればいいか、私たちはわかります。2人の共通点があるとしたら、コンサルティングしている人たちよりも「売れる」ことですよね、商品・サービスにかかわらず。
青木 もともと私たちは売りにくいものを売っていたからね。これ、どうやって売るんだろうと悩んで売っていたわけ。あのときの経験は大きい。
営業にクローザーがいない
石原 いま、営業にクローザーがほとんどいません。クローザーで売れる人は、マーケティングはいらない。データなんかつくる暇ないですし。そんなものがなくても売れてしまうからです。
ある不動産の会社は、顧客リストをいっさい持ちません。その場で売るから必要ない。場所も問わない。営業チームが今週土日、金沢に営業してくるとしても、売れる。これは最強のモデルです。
青木 企業にとって、売れる営業マンがいることは、とても大事。市況が悪いから売れないではなく、お客様のニーズを聞くことさえできればいい。それができているのでしょう。
石原 私は、営業は素養がある人にしかできないと思っています。ただ、青木さんの場合は、本人に意思があってやる気があれば結果がついてきますよね。
青木 質問型営業の場合、「こんな子がなぜ伸びたの?」とたびたび聞かれます。一生懸命やっているけど、成果が出ないっていう子に限って伸びるから面白い。