近くに見えるゴールがあれば元気が出る
そこで、行程表すなわち小さなゴールを作ることが大事なのです。日本一の旗が大きなゴールであれば、行程表の一つひとつが小さなゴールです。
小さなゴールを作ることは登山に似ています。富士山の頂上めざして登ろうと決意します。日本一の美しい山です。日本の陸地で一番高いところに登るのです。頂上から見る景色はすべて眼下にあります。それを想像しただけでワクワクします。
富士山麓から歩き始めます。どれだけ歩いても富士山は大きく美しく横たわっているだけです。いつまでたっても、遠くの雲の彼方に富士の頂上が見えるだけです。はたして頂上にたどり着けるのだろうか。それまで体力が保つのかと心配になってきます。
やがて一合目という標識が目にとまります。ここが一合目かと思いホッとして小さな達成感を感じます。次は二合目のゴールが意識できます。すると元気が出てきます。
これまで一合目を意識していませんでしたが、今度は二合目を意識して歩くことになるでしょう。一歩一歩、歩いていけば必ず二合目にはたどり着くはずだと思います。
二合目にたどり着いたら、次は三合目、四合目と新しいゴールを意識して歩きます。
五合目までくると、歩き出した麓がはるか遠くに見えます。頂上はまだ天空にそびえています。あの頂上へ登ればもっとすばらしい風景を見られるとワクワク感が高まってきます。
ビジネスも同じです。日々の仕事はそう大きな変化はありません。一歩一歩の積み重ねが最後のゴールに到達します。
しかし、大きな旗印のゴールは遠すぎて見えないのです。日本一といわれても、最初はワクワクしながら頑張っても、息切れしてしまうのです。