デジタルだからこそ、
費用対効果の意識を
実は多くの広告主が依頼している広告代理店の広告マンの多くは、広告の仕事を「販売業」だとは考えていない。
トラディッショナルな広告マンの多くは、広告はカルチャーであり、コミュニケーションであり、アートであり、エンターテイメントだと思っているが、ただ一つ「広告は商品を売ってなんぼ」という最も基本的な事実だけは、どうしても認められないのだ。
そもそもネットマーケティングへの意欲が低い。逆に、ネット広告マンの多くは、広告は「ネットはたかが道具であり、ソリューションではない」という最も基本的な事実だけは、どうしても認められないし、そもそもメディアの枠売りだけで終わってしまっている。
まさかと思われるかもしれないが、広告マンの多くは広告主の売上や費用対効果をほとんど考えたことがない。むしろできることなら、費用対効果から逃げたい、というのが本音だったりする。しかし、ネットマーケティングでは、そうはいかない。意識を変えないといけないのだ。
費用対効果の見えない広告は、効きめのない薬と同じ。服用した安心感はあっても、何も改善しない。誤解を恐れずに言うと、私は別に無理して「広告業界」を盛り上げたいとは思っていない。
そうではなく、命がけで広告にお金を投資している広告主を徹底的に儲けさせて、「広告主業界(?!)」を盛り上げたいと思っているのだ。
日本のビジネス社会で一番エライのは、メーカーを中心とした広告主であり、「ものづくり」なのだ。
日本ではエリートと言われている広告会社もコンサルティング会社も商社も銀行もIT企業も、結局はメーカー様をサポートする「仲介業」にすぎない。
「広告主」という存在がいるからこそ、我々のような広告/マーケターは食べていけるのだ。