私は閉経しました。私は子どもを産めなくなり、体に変化が起こるでしょう。でも、私は何が起こっても大丈夫です。なぜなら私は強いだけではなく、それは私の人生の一部だからです。恐れることなどありません。
私は、出産前にこの状況を迎えなければならない女性の心を深く感じます。私の状況よりはるかに困難です。ただし、卵巣を保持して卵管のみを除去するという方法もあります。そうすれば閉経せず、出産ができます。決断は容易ではありません。アドバイスを求めて、選択肢を学ぶ、そしてあなたにとって一番よい方法を選択できるのです。知識は力となります。
===================================
この告白を、全米のニュースが報道し、アンジェリーナさんの勇気ある行動を賞賛しています。ワシントンポスト紙は、セックスシンボルである彼女が、がん予防のために卵巣を除去しても、その魅力はまったく変わらないことを、同じリスクがあり女性らしさを失うことを心配する女性へ伝えた、と報道しています。
CNNニュースでは、2年前に両乳房の切除をアンジェリーナさんが告白したときに、同じ手術をうけることを希望した女性が多く、今回もそのリスクを懸念して、個人によって適応は異なることを警告しました。だからこそ、アンジェリーナさんの告白をよく読んで欲しい、と報道しました。
遺伝情報で変わりつつある医療を
社会も徐々に受け入れつつある
ただし多くの国民は、2年前の彼女の告白から、選択肢は個人で異なることなど、いろいろなことを学んでいます。ですので、2年前の反応と今回とではかなり違うように感じます。
変化のひとつとして、BRCA1遺伝子異常を認める女性が、各々の選択肢を告白するようになりました。
例えば、ABCニュースに対して、アンジェリーナさんと同じBRCA1遺伝子異常を有する32歳の女性は、次のように語ります。
「私は22歳のときにBRCA1遺伝子異常を知りました。国立衛生研究所によると、BRCA1遺伝子異常だけで、生涯の発症リスクが乳がんで55〜65%、卵巣がんで39%あります。さらに私には家族歴もあります。私は23歳で両乳房の切除を行いました。ただし、卵巣と卵管の予防摘出は、出産希望をしているので35歳になるまで待つことに決めました」
http://abcnews.go.com/Health/women-facing-choice-angelina-jolie-talk-life-changing/story?id=29877870
アンジェリーナさんの告白で、多くの人が自分自身を受け入れて、遺伝情報や病気のリスクに向き合う勇気を得たと思います。アンジェリーナさんは、遺伝情報によって変わりつつある医療を、否定的ではなく、前向きに告白しています。アンジェリーナさんの2度の告白は社会が成熟する一助になったのではないでしょうか。