すべての顧客を同列に扱ってはいけない

「半分の顧客」を対象にすれば商売はうまく回り出す――。

 この栗原氏の指摘は、私のこれまでの経験からも実証済みです。

 そもそも、私たちの周りには「望ましい顧客」「望ましくない顧客」がいて、実はその峻別がとても重要なのです。

 しかし現実は、望ましい顧客も望ましくない顧客も、同列に扱う経営ばかり。だから、商売がうまく回らない、ということもあるのです。

 顧客を一緒くたにすれば、無駄も増え、無意味なことも多くなります。顧客を獲得するにも維持するにも、経費がかかるからです。

 ですから、経営に余裕のない会社や組織であるほど、顧客を峻別し、限りある経営資源を有効活用しなければいけないのです。