【その1】
言葉への意識を高めるなら「辞書」を読もう
それぞれの単語がどんな意味を持つのかに対して、繊細であろうとする心がまえ(意識)がある人ほど、当然のことながら言葉の力も高くなる。
たとえば、あなたはこれまで英和辞典を引いた回数と、国語辞典を引いた回数、どちらが多いだろうか?
『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか』の元にもなっている僕の研修でも、同じ質問をすることがある。すると、9割以上の人が「英和辞典」と答える。
それは日本語というものに対して意識が向かっていないからだ。
僕たちは母語である日本語を当たり前のものとして受け入れていて、ほとんどの単語の境界線を曖昧なままに放置している。本当に言葉の力を高めたいのであれば、国語辞典を引く習慣を身につけることはおすすめである。
三島由紀夫には、幼少時代から辞書を読んでいたという有名なエピソードがある。
外国語に初めて触れるときのように、もう一度、それぞれの言葉の境界線を見つめ直してみよう。