2016年に手帳ブーム再来

和田 手帳はこれからもずっと残りますよね?

美崎 そう思います。iPhoneやiPadが出てきて一時デジタル派が増えたけど、使いこなせてる人が少なくて……。ペンの色を変えるのはなんのスキルもいらないけれど、ウェブカレンダーで同じことをしようとすると、それなりのテクニックがいるわけです。

和田 誰かが管理してくれるとか、情報共有しないといけない必然性がなければ、結局のところ紙がいいのかな。

美崎 手帳は毎日見るものですから、使いやすさにこだわりたいですよね。表紙はモチベーションが上がる色を選ぶとか、罫線の入れ方から好き嫌いがあるじゃないですか。

和田 手帳って、ブームとそうじゃない時期がありませんか? やたらビジネス雑誌が特集を組んでるなと思うことが数年に一度あって。最近は、エクセル特集だらけですね。

美崎 僕も1冊エクセルのハウツー本を出しています(笑)。パソコンで使われるアプリケーションでシェアが一番高いのがエクセルなんですよね。その割に使い方がわかりづらいという難点があって……。関数とかね。自著の『「結果を出す人」は、エクセルをどう乗りこなしているのか?』は1週間で書き上げました。

和田 1週間ですか!……私には到底無理です、1冊に半年はかかります、三崎さんはすごいですね。

美崎 僕ね、書くのが好きなんですよ。だから全然苦じゃない。久々に休み中もずっと書いていました。ええと、脱線しちゃいましたが、手帳でいうとデジタルがたくさん普及した“ゆり戻し”で手帳が再注目されているんですよ。

和田 やっぱり! 最近手帳にもどった人、周囲でも多くいます。

美崎 たぶん、「今ラグビーがキテル」のと一緒ですね(笑)。

和田 そういう意味でも、手帳は生き残る……というか、どんな時代になってもなくならそうですね。

美崎 残ります。紙やデジタルを越える何かができるとか、よほど良いものがあらわれない限り。

和田 20~30年後どうなっているかわからないけれど、30年後も変わらず手帳を出していて、かつての愛用者に「この人まだ頑張ってるんだ」なんて懐かしんでもらえるようになりたいです。「ああ、まだいたの、しつこな」的な(笑)。本日は貴重なお話をありがとうございました。