人の相性は
ランチの1~2時間で判断できる
美崎 僕は会社辞めてから仕事もプライベートもない人です。すべてが自由な時間なので好きなことしかやっていません。
和田 それは私も同じですね。決してプライベートがないのではなく、いちいち区別する必要がなくなったということですが。
美崎 そうすると周囲からは、「それでよくやっていけますね」みたいなことを言われるんだけど、好きなことを楽しみながらやっているほうが生産性はあがります。
和田 おっしゃる通り。仕事が楽しいとそれは一瞬にして「趣味」となる。だから、仕事がつまらないと思っている人は仕事で学べる何か一点の光を見つけて「楽しい」と思うことが、難しいかもしれないけど大切になってきます。
美崎 すべてが自分の時間だからこそ生産性を上げることに尽力できるし、それによって他の時間が生まれます。常にそういう意識で行動しているので、気が向かない人と食事していたら早く帰りたいとか思っちゃいます(笑)。
和田 思う思う。人生の時間には限りがありますからね。1年の晩ご飯も365回しかない。時間を大事にしたいからこそ、誰と過ごすかは重要ですよね。
美崎 はじめて会う人はディナーじゃなく、ランチがおすすめですよ。1~2時間話しているとどんな人なのか大体わかりますから。それくらいの時間は、惜しくないというか。
和田 はい、私もそうしますが、お酒が好きなのでついつい夜でもいいかなと思って、結果しんどくなって後悔することもありますね(笑)。
美崎 最近はありがたいことに会ってほしいと言っていただけることが多くなりました。ただ、すべてにお応えしていたらとても時間が足りません。会いたい気持ちはあるのにご無沙汰になっている方もたくさんいますしね。さてどうしようかと……
和田 え、どうするんですか?
美崎 予約のとりにくいレストランを6名くらいで押さえておくんです。誰をご招待するかは決めずに。日が近づいたらスケジュールが合う方を集めて、全然面識がない同士も含めて食事をするんです。新たなご縁が生まれることもあるし、意外とおもしろいですよ。これをやりはじめてご無沙汰感がなくなりましたね。
和田 なるほど! そういえば私も大勢で「〇〇会」と名前をつけて人と会っています。けれど、結局、3回は食事しないと私は本質的なつきあいというか、仲良くなれないんです。そういう意味で、パーティとかは面倒になってくる。集合時間30分前になると突然どうしたって行きたくなくなることがあるんです。
美崎 ですね。パーティでは人脈をつくるというよりは、元々仕事をしていた方とのご縁をつなぐために、旧交をあたためる感じかな。
和田 大勢の人と必死になって名刺交換しなくても、ご縁は日常にあるような気がします。やはり、私は「量より質」をとりたい、大勢の人と社交辞令的な会話を繰り返すより何度も同じ人と会って深く掘り下げた話をしたほうが、会話そのものが豊かだと思っています。