一流ビジネスパーソンや企業のトップが研修に通うほど、リーダーシップや説得力をもたらすのに「声」は重要視されています。性格や習慣をすぐに変えることはできませんが、声はすぐに変えられます。そして、声の改善で仕事の成果が上がることが科学的に実証されているのです!
今回、250社超の研修実績、3万人が受けた声のビジネス研修を読んで学べるボイスレッスンとして1冊にまとめました。新刊『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』より、「1分間声トレ」を動画付きで紹介します。

朝イチに会議が多いからこそ、しっかりした声を出す

 寝起きの状態では頭も体もまだ目覚めていないように、声も本調子を出せません。

 朝イチで声が出ないのは、声を出す準備ができていないからです。

 スポーツをする前に準備運動やストレッチが欠かせないように、声を出す前にも準備運動をしましょう。

 そもそも声は、横隔膜や声帯、鼻、口、舌、唇などの複数の器官が連動することでつくられています。

 なかでも声帯は粘膜ですが、筋肉そのものです。

 声帯は2本の筋からなり、息を吸っているときは開き、呼気を出すときには閉じられています。

 肺から出た空気が声帯を振動させることで、声の「もと」となる音がつくられます。

 したがって、声帯をきちんと使っておかないと、いざ声を出そうというときに十分に振動せず、相手の聴覚に届きやすい声が出せないのです。

高い声と低い声を両方ストレッチ

 朝から声帯の筋肉をきちんと動かすための簡単なトレーニングを行いましょう。

 題して「消防車サイレン」です。

 消防車のサイレンにはいくつかのパターンがありますが、「かんかんかん」と鐘を鳴らさない、「う――」だけのサイレンを思い出せるでしょうか。

 低い「う――」から始まって、高い「う――」になり、最後にまた低い「う――」に戻ってくるパターンです。

 思い出せない人はインターネットで「効果音 消防車サイレン」と検索してみてくださいね。

(1)消防車のサイレンの音のように「う」を「あ」に置き換えて、
(2)「あ――――――――――――――」。
 (低い声から始めて高い声まで5秒)
(3)「あ――――――――――――――」。
 (高い声からもとの低い声に戻すまで5秒)

 (2)と(3)合わせて約10秒がんばりましょう。5秒で折り返しですね。

 これを3回繰り返してください。

 高いところでは声が裏返らないように注意してください。

 本物のサイレンは低い→高い→低いまで途切れずに音が鳴っていますが、声のトレーニングとしては息を続かせるのが難しいので、途中で息継ぎをして構いません。

 トレーニングの最中に、のどのあたりを触ってみてください。

 高い声を出すときと低い声を出すときでは、動いている筋肉や振動している箇所が違っているのがわかるはずです。

 高い声と低い声では声帯の使う場所が異なるからです。

 この「消防車サイレン」のトレーニングをすることで、声帯がストレッチされ、高い声と低い声が、きちんと出るようになります。

 慣れてきたら、1オクターブ上と下の声で消防車サイレンの発声をやってみましょう。

 より広い音域が出せるようになります。