日本人が英語の「L」と「R」をうまく使い分けられないのは、日本語にない舌の動きをするからです。反対に、舌を前後に動かすことができれば、きれいな滑舌を手に入れられます。今回は、カエルの鳴き声を応用したトレーニングを実践しましょう!
250社超の研修実績、3万人が受けた声のビジネス研修を1冊にまとめた新刊『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』より、「1分間声トレ」を動画付きで紹介します。

ラ行を明瞭に発声できれば、とてもいい印象を与えられる

 日本人は舌をたくさん使う「ラ行」の発音が苦手です。

 英語の「L」と「R」をうまく使い分けられないのも、日本語にない舌の動きをするからなのでしょう。

 英語圏の方が英語を話すときの舌は、おそらく日本人が日本語を話すときの倍くらい動いているはずです。

 もともと舌の動きが少ない日本人ですが、歯のかみ合わせが悪かったり、年を取って舌が硬くなったりすると、さらに滑舌が悪くなります。

 多くの日本人が苦手としているラ行を明瞭に発声することができれば、ビジネスシーンにおいても相手にとてもいい印象を与えることができます。

読むだけで舌を鍛える

 舌の動きを鍛えて、美しい滑舌を手に入れるトレーニング方法がこちらです。前回の「あっかんベぇ~~」のストレッチを十分にしてから、次の文を読んでください。

(1)カエルの鳴き声をまねて、2秒かけて5回繰り返す。
(2)「ケロケロケロケロ ケロケロカエル」。

 ラ行を発音するとき、口のなかで舌先は前のほうにあります。

 反対にカ行を発音するとき、舌は奥のほうへ引っ込みます。

 ラ行とカ行を交互に発音するこの文章は、舌を前後に忙しく動かさなければならないので、とても難しいのです。

 難しいだけに、読みこなせるようになれば、ダントツの美滑舌を手に入れられますよ。

 つっかえて難しいようなら、少しゆっくりと、2音のうち最初の音にアクセントを置き、「ケロ、ケロ、ケロ、ケロ」と区切りながら読んでみてください。

 スムーズに発音できるはずです。

 早口言葉のように急いで読む必要はありませんが、あまりにテンポがスローすぎるとトレーニングの意味がなくなってしまいます。

 慣れてきたらだんだんとテンポを上げていき、普通にしゃべるスピードで読めるようになるまで練習してください。

 また、読んでいる最中に時々お腹を触って、腹式呼吸ができているかどうかをチェックしましょう。

 そして、次の文章をつかえることなく読めるようになれば、十分です。

 ケロケロケロケロ ケロケロカエル
 レロレロレロレロ レロレロカエル
 ヨロヨロヨロヨロ ヨロヨロカエル
 ゲロゲロゲロゲロ ゲロゲロガエル
 ヘロヘロヘロヘロ ヘロヘロカエル