朝から100%の力で仕事ができ、その集中が夜まで途切れない人がいる。一方で、朝からダルい体をムリヤリ動かし、集中は途切れ途切れ。夕方5時にもなるとパワーが切れてしまう人もいる。両者の違いはなんなのだろうか?

 ダイヤモンド社より5月27日に発売される『外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣』よりその一部を抜粋してお届けする。

プロレーサーが語る、ヨガによって培われた大切な力

 ヨガがすごいのは、リラックスと集中が実現できる、というだけではない。それが長時間持続するということだ。

 プロレーサー、山本左近氏も当スタジオの会員だ。

 彼はヨガをやるにつれ、持久力がついてきたと話している。一瞬のパワーではなく、パワーを出し続けられる力だ。

 F1などのレーシングスポーツは長時間、集中し続けなければならない過酷なスポーツだ。レースのあいだ、ずっと集中を途切らせてはならない。一瞬の気の緩みで命さえ奪われかねないからだ。

 そこでは集中力のみならず、その集中を持続させる力、持久力が必要となる。彼はヨガによって、持久力も培われたと話す。

 ウエイトトレーニングが一瞬のパワーを生み出すものだとしたら、ヨガは長い時間パワーを出し続けられるようになるエクササイズだ。インナーマッスルを鍛えるとともにメンタルも強化されるため、長時間の集中が可能になるのである。

 集中の持続、我慢強さ、粘り強さと聞くと、子どものころのしつけや育った環境によるところが大きいと思うかもしれないが、そうではない。大人になってからでも、いくらでも鍛えられるのだ。

 集中を持続させる力は筋力のようなものだ。

 毎日トレーニングをすれば着実に力はついていく。逆に鍛えていないと、なかなか集中できない人間、もしくは集中がすぐに途切れてしまう人間になってしまう。

 

「脱スマホ」で集中力を取り戻す

 ヨガの良さは、強制的に「オフライン」の状態になれることにもあると考えている。

 現代人は何をするにも手元にスマホを置いてしまう。テレビを観ていても、本を読んでいても、仕事をしていても、会議中だって、スマホを手にしてしまう人は多いだろう。「メールやLINEの通知が来ていないかな」「さっきの投稿にコメントついてないかな」など、現代人の集中力の続かなさは尋常ではない。

 ヨガをするときは完全に身ひとつになり、思考を呼吸など一点に集める。

 「今日なに食べようかな」「そういえば、あの人元気かな」などと思考があっちこっちに飛ぶことを一点に引き戻す。この繰り返しを積むことで集中が持続できるようになっていく。

 ぜひスマホを手放し、身ひとつになり、「集中する力」を取り戻してほしい。