脳は「何もしない」でも、
勝手に疲れていく

「瞑想」と聞くと、日本のみなさんはちょっと怪しげなイメージを持たれるかもしれません。「そんな面倒なことをしなくても、何も考えずにぼーっとすれば、脳は休まるんじゃないの?」と考える人もいることでしょう。

しかし残念ながら、どれだけ無為な時間を過ごしても、それだけではあなたの頭は休まりません。むしろ、どんどんエネルギーを消耗し続ける可能性すらあります。

しばしば言われることですが、脳は体重の2%ほどの大きさにもかかわらず、身体が消費する全エネルギーの20%を使う「大食漢」で。さらに、この脳の消費エネルギーの大半は、デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という脳回路に使われています。

DMNとは、内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、下頭頂小葉などから構成される脳内ネットワークで、脳が意識的な活動をしていないときに働くベースライン活動です。自動車の「アイドリング」をイメージしてもらうとわかりやすいでしょうか。

「何もしない」でも<br />「脳疲労」は消えずに残る

私自身、以前からこの脳活動には関心を持ち続けてきました。最終的にはイェールを選びましたが、じつはDMNの発見者であるマーカス・レイクルに会いに、ワシントン大学セントルイス校を訪れたこともあります。

このDMNは、脳の消費エネルギーのなんと60~80%を占めていると言われています。