2018FIFAワールドカップで日本を決勝リーグへと導く1ゴールを決めた本田圭佑選手。 本田選手の「専属分析官(アナリスト)」を務めた男が白石尚久氏である。 2017年3月より約1年、彼とともにイタリアそしてメキシコの地で、 “進化し続ける本田圭佑〟を、さまざまな形でバックアップした。

18歳の遅いスタートで大学の体育会サッカー部にさえ入れなかった白石氏は、 36歳の時にアジア人で初めて欧州1部リーグの監督(スペイン女子)に就任。 そして41歳でACミラン、パチューカ所属の本田圭佑選手(日本代表)の専属分析官に――。 何かをやるのに遅いということは決してない。It's never too late to start.

あらゆる困難や理不尽を前に、不撓不屈の精神と、 どんな小さなチャンスにも食らいつき、 戦略的にステップアップを実現した著者の生きざまと行動の数々は、 多くの人たちに勇気と示唆を与えるものだ。

専属分析官とは、本田選手と行動をともにして、 彼個人の〝戦術参謀〟的な役割を担う仕事である。 本田選手自身のプレーや対戦相手、彼がマッチアップする選手の詳細なデータを分析して、 そこからもっとも効果的な戦術を構築していく。 また、本田圭佑選手のトレーニングなど、フィジカル面でのサポートもおこなう。

本連載では、白石尚久氏がキャリアを築くために どのような困難を乗り越えたのか、夢や情熱の持ち方、保ち方などをお伝えする。