2018年度よりスタートした「Global Studies」の授業風景。中学女子部CCクラス(Cultural Communication Class)では、他国のことを調べて発表、障害者施設の教員を招いてコミュニケーションについて考え、日本文化を学んだりしている 
写真提供:国学院大学久我山中学高等学校

中堅校人気を実感できる2日の入試

 23区と比べると私立ニーズが低い多摩地区には共学校が多い。1日の予想倍率は3倍前後が多かったが、2日には5倍前後から10倍以上と激戦の入試も散見される。

 2日の青稜は男女共に高人気だが、これはタワーマンション族の子どもが対象となる湾岸ニーズの表れと見ることもできる。

 2回目の入試で同じく男女共に注目されるのが国学院久我山である。共学校とはいえ、授業は男女別々のクラス編成であり、別学的な学びができる学校でもある。2020年入試の特徴である、受けやすくて大学合格実績もある中堅校人気の象徴的な学校といえる。

 かえつ有明は1日午後の特待1回が男女共に人気だが、2日午後の特待2回もやはり男女共に次ページの表に名前が挙がっている。倍率はいずれも2倍台で、共学校としては比較的くみしやすい印象である。

 多摩地区では穎明館の手堅さが人気なのだが、3回の女子は8.8倍と、渋谷教育幕張(2回)と比肩するほどの高倍率になっている。

 タワマンタウン「武蔵小杉」に近い2日の法政第二(1回)は男子4.7倍、女子7.5倍と女子人気が高い。2016年の共学化と合わせて新校舎もできており、イメージが一新されている。元男子校だけあって、在校生の男子は女子の2倍近い。

 青山学院が3日に移った影響は、女子では慶應義塾湘南藤沢の志願者増となって顕在化している。

 2日午後に参入した学校は多い。表中には、受かれば行かせたいという学校が並んでいる。大学付属校では、東京農大第一(2回)と東京都市大等々力(2回S特選)が挙がっており、前者の女子は4.8倍と高い人気となっている。