大学系列校に動きが見られる女子
今度は女子のC・Dランクを見ていこう。次ページの表2を見てまず気づくのは、男子と比べてCランクの入試が少ないことだろう。いずれも出願者が減少の勢いにあるのは男子同様である。むしろここでは、どのくらいで下げ止まりとなるかに注目したい。立教大への推薦枠が厚い香蘭女学校、青山学院横浜英和、半付属の成蹊など人気校は予想倍率が大きく実倍率より下げているからだ。
Dランクには多くの受験生を例年集める人気の女子校が肩を並べている。昨年まで増加傾向だった共立女子は実倍率3.3倍が敬遠されたのか、下げに転じている。一方で、実倍率2倍台半ばの日本女子大学附属、品川女子学院は増加傾向にある。田園調布学園は予想倍率の見込み同様に下げるかもしれない。1日午後が1回目となる恵泉女学園は、実倍率2.5倍が減少傾向で、同2.9倍の2日2回、同6.4倍の3日午後の3回と、今年の入試はいずれも緩和傾向にある。
ミッションスクールを中心に女子校が軒並み今年の面接を中止する中、出願者は若干減らしそうな勢いだが、学習院女子は午後に例年通り実施予定となっている。ちなみに日本女子大学附属も面接を行う予定である。
共学校はどうか。Cランクでは中央大学附属と中央大学附属横浜はほぼ前年並みの勢いを維持している。Dランクでは帝京大学が実倍率3.2倍から予想倍率1.6倍と文字通り半減の見込みだが、実施の勢いもそれに近く、2日2回も3日午後3回も同様に大きく減らす見通しで、このランクでは一番のお得校となっている。
実倍率5.0倍の成城学園は予想倍率4.1倍と大きく下げるかと思いきや、いざ出願が始まってみると持ちこたえて、むしろ微増の勢いである。近くに開校したドルトン東京学園との相乗効果もみられるだろう。逆に、予想倍率は倍増しそうな勢いだった東京都市大学等々力はむしろ弱含みである。実倍率が高めな点が敬遠されたのかもしれないが、これからの追い込みでどこまで集まるのか注目である。
青稜は全般的に人気で、今年は女子の出願者数の伸びが大きい。現状の勢いでは予想倍率ほどの伸びはなさそうではあるが、共学化した桐蔭学園は前年の出願者数が少ないこともあって増加率は高くなりそうだ。
実倍率6.7倍と女子の人気が高止まりしている法政大学第二。2日に1回目を行う付属校は青山学院や慶應義塾湘南藤沢くらいと限られていることもあり、減少傾向とはいえ、この高倍率が著しく低下することはなさそうだ。