男子寮もある全国区の学校へ
――東京でも入試をやっていますね。
飯田 東京では、早稲田大や東京国際フォーラムなどを会場に説明会や入試を行っています。東大合格実績が出てきてから、関西よりも関東での反響の方が大きいと感じています。多様性を持った学校にしたいとも思っています。日本全国からも、海外からも生徒が集い、互いに刺激し合う環境は、子どもたちの成長に必ずつながると思います。
2022年は本校会場以外に、1月7日に東京・東海・岡山で、9日は福岡と広島、10日は札幌に会場を設けて実施しました。こちらも年によって変化します。23年は、例年行っていたシンガポール会場、そして新たに沖縄でも実施する予定です。
全会場で受験する受験生もたくさんおられます。受験のたびにだんだん成績が上がり、1月16日の本校受験では合格してくれる子もたくさんいます。
――問題を覚えてしまいますからね(笑)。在校生の構成はどのようになっていますか。
飯田 1800人ほどの在校生のうち、半分以上が大阪府から通って来ます。奈良と兵庫が15%ずつで、残りは他府県からや寮生となっています。遠くは岡山や愛知から新幹線通学してくださる生徒がいたこともあります。
――男子寮があるのですね。
飯田 青雲寮(中1~高1)と清栄寮(高2・3)があり、寮長は教頭が務めています。21年度の寮生は233人で、在校生の13%弱を占めていました。寮にも担任がいますし、毎日交代で学習監督も職員室から来てくれます。
――寮生はどちらから来ていますか。
飯田 近畿内からもいますが、近畿外では名古屋など東海地区が多く、九州や北海道、東京からも毎年入寮する生徒がかなりいます。
――医師のお子さんも多いのでは。
飯田 比較的多いですね。寮生は、東大を受ける率も高いと思います。
寮も改革を進めています。以前は毎日3時間、全員一斉に学習していました。これを6年間、寮生が上手にお互い刺激し合い、メンター的な関係性が受け継がれるような空間にしたいなと。
本校のパーパスは、次代を担うリーダーの育成です。今年3月に34期生が卒業しました。毎年組織図が変わる学校です。進路指導の仕方も変わっていきます。前任の校長だった中岡先生が言っていました。「世界一の学校にしよう」と。子どもたちにも常々言っています。「夢は人に笑われるくらいがちょうどいい」と。先輩から託された夢です。必ず成し遂げたいと思います!
――それは先が長い(笑)。