パーパスを基軸として強靱な組織を構築せよ
世界のCEOを対象に行った「KPMGグローバルCEO調査2020」では、新型コロナウイルス感染症を機に、経営者がパーパス(存在意義)の重要性を再認識していることが明らかになった。KPMGジャパンの森俊哉チェアマンは、変化の激しい混迷の時代にこそ、パーパスを基軸としてレジリエント(強靱)な組織を構築すべきだと話す。

農業はいま、国内では従事者の高齢化と後継者不足、世界では人口爆発による食料不足といった課題に直面している。そうした中、クボタが課題解決に向けて挑むのが「スマート農業」である。データ収集、AIやロボットなどの活用で、クボタはどのように勘や経験に頼らない効率的な農業を実現するのか。イノベーションを牽引する社長の北尾裕一氏に、目指す「未来の農業」を尋ねた。

ベイシアグループは、作業服で快進撃を続けるワークマン、ホームセンター首位のカインズ、ショッピングセンターのベイシアなど28社から成るユニークな流通企業グループである。その中核企業であるカインズは、時代の節目ごとにみずからをトランスフォームすることで業界のゲームチェンジャーとなり、いまや「IT小売企業」への転身を果たした。風雲急を告げる小売業界で勝ち残るための戦略を、グループトップの土屋裕雅会長に聞いた。

ベイシアグループは、作業服で快進撃を続けるワークマン、ホームセンター首位のカインズ、ショッピングセンターのベイシアなど28社から成るユニークな流通企業グループである。その中核企業であるカインズは、時代の節目ごとにみずからをトランスフォームすることで業界のゲームチェンジャーとなり、いまや「IT小売企業」への転身を果たした。風雲急を告げる小売業界で勝ち残るための戦略を、グループトップの土屋裕雅会長に聞いた。

渋沢栄一といえば、「近代日本資本主義の父」と呼ばれ、企業の目的が利潤の追求にあるとしても、 その根底には道徳が不可欠とする「道徳経済合一主義」を提唱し、日本に「合本主義」(株式会社 制度)を導入したことで知られる。こうした渋沢の一連の行動は、鹿島茂氏によれば、パリ万博 使節団に参加し、当時のフランスで支配的だった「サン=シモン主義」に感化されたからだという。 このサン=シモン主義こそ渋沢の核心であり、ひいては日本的経営の再発見につながるものである。

渋沢栄一といえば、「近代日本資本主義の父」と呼ばれ、企業の目的が利潤の追求にあるとしても、 その根底には道徳が不可欠とする「道徳経済合一主義」を提唱し、日本に「合本主義」(株式会社 制度)を導入したことで知られる。こうした渋沢の一連の行動は、鹿島茂氏によれば、パリ万博 使節団に参加し、当時のフランスで支配的だった「サン=シモン主義」に感化されたからだという。 このサン=シモン主義こそ渋沢の核心であり、ひいては日本的経営の再発見につながるものである。

9月27日に開催された『DIAMOND Quarterly』創刊4周年記念フォーラム。特別講演には、ソニー・プレイステーションの生みの親として知られるサイバーアイ・エンタテインメント代表取締役社長兼CEOの久夛良木健氏が登壇した。コロナ禍でデジタル化が加速する中、日本のデジタルトランスフォーメーションは世界からすでに周回遅れだと指摘。その背景にある、日本企業が抱えるイノベーションのジレンマについて、みずからのソニー時代の経験も交えて語った。以下は、その特別講演のサマリーである。

2020年9月29日、『ダイヤモンドクォータリー』誌は、創刊4周年記念フォーラム「前例なき未来に向けて『日本のデジタル経営』を構想する」を開催した。基調講演には、東京大学教授の藤本隆宏氏が登壇し、「サービス化・デジタル化・感染症・米中摩擦時代の開かれた『ものづくり』戦略」という演題でプレゼンテーションを行った。これに続いて、レイヤーズ・コンサルティングの杉野尚志氏、オートメーション・エニウェア・ジャパンの由井希佳氏、デロイト トーマツ グループの松江英夫氏、そして最後に「プレステの父」と呼ばれる元ソニー・コンピュータエンタテインメントCEOの久夛良木健氏が、それぞれにレクチャーを披露した。以下は、藤本教授の基調講演のサマリーである。

スティーブ・ジョブズが、30余年にわたり、曹洞宗僧侶、乙川弘文氏から禅を学んでいたことから、座禅や瞑想から派生した「マインドフルネス」が注目されるようになり、シリコンバレー発の起業家たちや進歩的な経営者に広がっていく。山田匡通氏は、高校生の時から参禅しており、現在は「マインドフィットネス」というビジネスリーダー向けの禅を指導している。山田氏によれば、自分と他人とを隔てる垣根が次第に低くなり、自分と他人、さらには自分と周囲とが一つの世界に近づいていくことこそ禅の本質であるという。 マインドフルネスという形で、日本に逆輸入された禅について、ビジネスリーダーであり、また禅師でもある山田氏にレクチャーを仰ぐ。

「2020年度、世界で評価される時価総額1兆円企業になる」と安藤宏基CEOが宣言したのは、2016年5月の決算説明会での席上だった。そして4年後の2020年6月、ついに時価総額1兆円、8月には100億ドルを突破。「10ビリオンダラーカンパニー」として、グローバルメジャーの仲間入りを果たした。しかし、それに安んずる日清食品ではない。すでに次のステージへの準備も整えている。グループ理念でもある「EARTH FOOD CREATOR」(地球食を創造する人)として、植物由来の食材と包材への全量切り替え、個人の嗜好や健康ニーズに適合したパーソナルフードにも照準を合わせ、日本発グローバルブランドのさらなる進化に挑戦している。

CXというと、一般的には「顧客経験」の質を高めることだが、一橋大学の名和高司氏はCX1.0、CX2.0、CX3.0に区別し、CX3.0については「カスタマー・トランスフォーメーション」と表現し、消費者や生活者の啓蒙による価値観や購買行動の転換であり、必然的に顧客戦略やマーケティング活動にも転換が求められるという。同様の考え方は、ソーシャルマーケティング、コーズ・リレーティッド・マーケティング、フィリップ・コトラーの言うマーケティング3.0などがあるが、いまやマーケティングという領域を超えて、企業の気球存亡の秋【とき】であり、だからこそ先行者には果実が待っている。

顧客接点ごとのCX(顧客体験)向上や部分最適を超えて、カスタマージャーニーを通してCXの全体最適化を図るには、部門や組織の壁を超えたシームレスなデータ共有が必要だ。そのうえで、外部データ、第三者が保有するデータなどとつなげることで、データが新たな価値を生むことになる。その要諦をSCSK執行役員の蔦谷洋輔氏に聞いた。

クラウド上のデータプラットフォームを提供するSnowflake(スノーフレイク、米国カリフォルニア州)は、すべての組織をデータ主導型にすることをミッションに掲げ、2012年の創業から10年足らずで3000社以上の顧客を獲得してきた。Snowflake日本法人のトップに、「データクラウド」の実践によるデータドリブン経営について聞いた。

新型コロナウイルスのパンデミックが契機となって、日本でも一気にデジタル化が加速し、多くの企業がデジタル・トランスフォーメーション(DX)に本腰を入れ始めている。ただし、DXは「企業変革プロジェクト」であり、デジタル化は必須ながら、それだけでは企業変革には至らない。DXの本質は、D(デジタル)ではなく、X(トランスフォーメーション)にある。では、そのトランスフォーメーションに向けて、企業はどのようにデジタル化を実践すべきなのか。100年超の老舗企業である「出光興産」と「味の素」のCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)が、自社の具体的取り組みとポイントについて語った。

2020年7月21日、『ダイヤモンドクォータリー』誌は、ウェブセミナー「成功するDX、失敗するDX」を開催した。基調講演には、一橋大学ビジネススクール客員教授の名和高司氏が登壇し、「DXからMXへ:デジタルを駆使した経営改革」というテーマについてプレゼンテーションを行った。基調講演に続いて、アビームコンサルティング執行役員・プリンシパルの宮丸正人氏、ならびにDomoエバンジェリスト兼リードコンサルタントの守安孝多郎氏のレクチャー、そして最後は味の素代表取締役・副社長執行役員の福士博司氏と出光興産執行役員・デジタル変革室長の三枝幸夫氏を交えたパネルディスカッションが行われた。

ポストコロナの時代は大きく変わるとの見方がもっぱらだが、その具体的な姿についてはいまなお不確実で、想定できない部分が多い。ところが、明らかにバランスを欠いた議論や真偽のはっきりしない予測が各所で散見され、大量の情報の氾濫を意味する「インフォデミック」が棹差して いる。前編に引き続き、日本製造業にまつわる根拠の怪しい論説について、藤本氏に解説いただく。

ポストコロナの時代は大きく変わるとの見方がもっぱらだが、その具体的な姿についてはいまなお不確実で、想定できない部分が多い。ところが、明らかにバランスを欠いた議論や真偽のはっきりしない予測が各所で散見され、大量の情報の氾濫を意味する「インフォデミック」が棹差して いる。前編に引き続き、日本製造業にまつわる根拠の怪しい論説について、藤本氏に解説いただく。

インフルエンサーといわれる人たちが、根拠や確証に乏しい予測や主張、一知半解や半分本当の説明などを発しており、困ったことに、これらの多くが「悲観論」である。とりわけ、かれこれ十余年にわたり、日本製造業の弱体化、ものづくりの衰退について指摘されてきた。それが本当なのか。ものづくり経営研究の第一人者・藤本隆宏氏が、こうした怪しい論説について反論を試みる。

インフルエンサーといわれる人たちが、根拠や確証に乏しい予測や主張、一知半解や半分本当の説明などを発しており、困ったことに、これらの多くが「悲観論」である。とりわけ、かれこれ十余年にわたり、日本製造業の弱体化、ものづくりの衰退について指摘されてきた。それが本当なのか。ものづくり経営研究の第一人者・藤本隆宏氏が、こうした怪しい論説について反論を試みる。

創業111年目の味の素が大きく生まれ変わろうとしている。アミノ酸という独自のコア技術を持つ自社の原点に立ち返り、人類の「食と健康の課題解決」という壮大な“パーパス”に挑戦しようというものだ。コロナショックという緊急事態の中で動き出したパーパスドリブン企業に生まれ変わる改革への決意を、西井社長に聞いた。

