2010.3.27
上海では地価が150%以上に急騰!中国の不動産バブルは対岸の火事ではない
中国で不動産バブルが生じている。しかし、1980年代の日本で不動産バブルが崩壊したように、中国も早晩そうした事態に直面するだろう。では、これを適切にコントロールすることができるだろうか。
一橋大学名誉教授
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『1940年体制―さらば戦時経済』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』『仮想通貨革命』『ブロックチェーン革命』など。近著に『中国が世界を攪乱する』『経験なき経済危機』『書くことについて』『リープフロッグ 逆転勝ちの経済学』『「超」英語独学法』などがある。野口悠紀雄ホームページ
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2010.3.27
中国で不動産バブルが生じている。しかし、1980年代の日本で不動産バブルが崩壊したように、中国も早晩そうした事態に直面するだろう。では、これを適切にコントロールすることができるだろうか。
2010.3.20
「円高はデフレを加速するので問題だ」と言われることがある。はたして、そうだろうか?原理的にはありうるが、事態はそれほど単純ではない。消費者物価は、為替レート以外の様々要因に影響されるからである。
2010.3.13
政府は公共事業を次々に廃止し、景気対策として定額給付金などの移転支出を増加させている。しかし実際は、公共事業が有効需要を増大させていたのに対し、移転支出を増やしても有効需要が増えるとは限らない。
2010.3.6
「デフレ」に関しては、いくつもの誤解がある。日本経済が過去15年もの間、長期停滞から脱却できなかったのは、こうした誤った考えが支配的だったからだ。今回は、ごく普通に見られる典型的な誤りについて述べよう。
2010.2.27
今回の経済危機で生じた問題は、外生的な需要の減少によって引き起こされた問題であるので、対応が可能である。ただし、金融政策にでは対処できない。それはなぜか。そして、どんな対策なら対処できるのだろうか。
2010.2.20
「デフレの基本的な原因は、新興国からの安い工業製品の輸入だ」といわれるが、それならば世界の先進国すべてがデフレに悩まされているはずだ。しかしなぜ、日本においてだけデフレが深刻な問題になっているのだろうか。
2010.2.13
「現在の日本経済最大の問題はデフレ」とする考えが浸透しているが、これには明示的な経済モデルが示されているわけではなく、感覚的な議論だ。そこで今回から数回にわたり、デフレの経済モデルを明確にしていきたい。
2010.2.6
トヨタや日立などの日本の大企業とアップル、IBMといったアメリカの大企業における1人当たりの時価総額を比較した場合、アメリカが日本を大きく上回っている。両者の間に、なぜこのような差が生じてしまうのか?
2010.1.30
世界の実質GDPの対前年成長率がマイナス成長から抜け出し、2010年3.9%、2011年4.3%とプラス成長に転じると予測されている。しかし、日本の回復は他国に比べて、はかばかしくなさそうだ。一体なぜなのだろうか。
2010.1.23
金融危機を契機に、製造業の利益の落ち込みが激しい。製造業が大きな比重を占める日本としては、この産業構造を今後変えなければならない。その際、製造業の比率がかなり低くなっているアメリカの状況は重要なモデルだ。
2010.1.16
経済危機による利益の落ち込みは全産業で見られたが、非製造業では売上の減少にほぼ比例して利益が落ちたのに対して、製造業では売上の減少率に比べて利益の減少率が大きかった。それは一体、なぜなのだろうか。
2010.1.9
経済危機によって、日本企業の利益は極めて低い水準に落ち込んだ。利益率低下の原因は、「デフレから脱却できないから」といった議論が一般的になされているが、そうではない。大きな原因は、企業の構造にある。
2010.1.4
2010年はどのような年になるだろうか?それは、2010年度予算案を見るとよくわかる。この予算案に対する評価を一言でいえば、「戦略不在」ということだ。「混迷と矛盾と無責任の寄せ集め」と言ってもよい。
2009.12.26
JPモルガン・チェースが金融危機をくぐり抜けたのに対して、リーマン・ブラザーズは破綻し、シティグループ、メリルリンチも大きな損害を受けた。なぜ、金融機関によるこのような差は生じたのだろうか?
2009.12.19
シティグループとウェルズ・ファーゴが公的資金の返済計画を発表したことにより、アメリカ金融大手6社すべてが政府の支援を離脱する見通しとなった。一方日本は、経済危機によって製造業が受けた被害は未だ深刻だ。
2009.12.12
先日7~9月期のGDP第2時速報値が発表され、実質GDPの前期比年率伸び率が第1次速報値4.8%増から1.3%増に改定された。この大きな改定は、第1次速報値に基づいて取引を行なった人に多大な損害を与えかねない。
2009.12.5
11月末に為替レートが円高に動き、為替介入や金融緩和などの必要性が論じられた。しかし名目レートだけ見ていると、判断を誤る危険がある。実質実効レートでは、14年前と比較すると、現状はまだまだ円安なのである。
2009.11.28
消費者物価の下落が続き、政府は「デフレ宣言」を出し、「一層の金融緩和が必要」などの主張が多く見られる。しかし、日本で現在起きていることは、金融緩和が不十分なために起きている「デフレ」ではない。
2009.11.21
今年になってからの政府の自動車購入支援策の恩恵で、自動車産業は一息ついている。しかし、支援策がいずれは終了し、輸出が縮小していることを考えると、自動車産業の将来はけっして楽観できない。
2009.11.14
消費者物価が09年になって下落した。この状況は一般にデフレと言われ、「デフレが続く限り経済活動は活発化しないので、ここから脱却する必要がある」と主張されることが多い。しかし、こうした見解は誤りである。
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