真壁昭夫
足元、主要国の自動車販売状況を見ると、コロナ禍からの回復が鮮明化している。中でも、中国での回復が際立っている。9月に入り、米国でも徐々に新車販売台数が持ち直している。わが国でも自動車需要は持ち直しの兆しが出ている。わが国経済にとって、米中をはじめとする主要国の自動車需要の回復は景気下支えに重要だ。

新型コロナウイルスの感染拡大などもあり、世界の自動車産業は依然として厳しい状況にある。自動車産業が経済の大黒柱の地位を占める日独では、雇用の先行きにも不透明要因がある。そうした状況下、EV(電気自動車)の有力メーカーであるテスラの成長期待が高まっている。

9月23日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、事前収録された国連での演説で、「終戦宣言こそが朝鮮半島の非核化と恒久的な平和に必要」と述べた。その発言によって、文氏は終戦宣言の実現に向けて国際社会に協力を求めたとみられる。

最近、中国の動画配信企業であるTikTok(ティックトック)の扱いを巡って、米国と中国の対立が高まっている。その背景には、両国のIT分野における覇権国争いがある。もっと突き詰めると、米国の自由資本主義体制と、中国の国家資本主義体制の衝突が激化する構図が明らかになる。その争いの構図を冷静に見ると、今のところ、米国よりも中国の方が優勢に見える。

8月28日、安倍首相が潰瘍性大腸炎の悪化を理由に辞任を表明した。それによって、9月14日、自民党は総裁選を実施した。その結果、安倍政権の経済政策=“アベノミクス”の継続を謳う菅義偉官房長官が総裁に選ばれた。

コロナショックの発生をきっかけに、EC(電子商取引)などを手掛ける大手ITプラットフォーマーの重要性が高まっている。それに伴い、経済のデジタル化を支える半導体や5G通信機器関連の企業の収益は顕著に増加している。その一方で、これまで経済の中心的存在だった大手自動車メーカーの業績は厳しい。そうした状況を見ても、世界経済の中で大きな構造変化が起きていることが分かる。

8月28日、安倍晋三首相が持病の悪化を理由に辞任を表明した。9月14日に自民党は投開票を行い、新しい総裁を選出する予定だ。米中の対立が先鋭化する中、わが国の政策運営の重要性は一段と高まっている。これまで、トランプ大統領の懐に飛び込んで、米国と良好な関係を維持してきた安倍首相が退陣するとなると、米中との関係をいかに運営するか、次期政権は長期の視点に立った政策を運営することが求められる。

米国や欧州諸国との関係悪化もあり、国際社会で中国の孤立感が高まっている。その背景には、新疆ウイグル自治区での人権問題や、香港の国家安全維持法の施行、新型コロナウイルスの感染などをめぐって、中国と米国や欧州諸国、さらにはオーストラリアなどとの関係がややこじれていることがある。

最近、米トランプ政権の対中国の強硬姿勢が一段と鮮明化している。その背景には、11月の大統領選挙に向けて、中国に対する強硬策によって点数稼ぎをしたいトランプ氏の思惑などがある。当面、トランプ政権は対中圧力をさらに強まることが予想される。

ここへ来て、日増しに米中の対立が先鋭化している。米国の厳しい対中政策に引っ張られる格好で、日英豪などが中国に対する懸念を表明した。米国の圧力に対して中国は報復措置などで応酬し、世界の2大国のパワーのぶつかり合いが鮮明化している。

8月4日、元徴用工訴訟で韓国の裁判所が出した、日本製鉄の資産差し押さえ命令の効力が発生した。それによって、日韓関係は新たな局面を迎える可能性がある。今後、韓国が差し押さえた、わが国企業の資産を処分することが現実になると、わが国としてはそれに対する厳然とした対応を行わなければならないからだ。

韓国経済が一段と厳しい環境を迎えている。4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率(速報値)は前期比3.3%減だった。韓国経済のGDP成長率は2四半期続けてマイナスに陥った。成長率の落ち込み幅は1998年の“アジア通貨危機”以来22年ぶりだ。

米国は英・豪・加を自陣に引き入れ、対中包囲網を強化している。独仏を中心にEUも中国と距離を取り始めた。米国は経済面で中国を重視してきた韓国に“踏み絵”を踏ませ、対中包囲網をより強化したいだろう。韓国はそうした変化に対応することが難しいようだ。

つい最近まで、わが国をはじめとする主要国では、自動車産業が経済全体を支える大黒柱だった。多くの自動車メーカーは必死に消費者が求める車の製造に取り組んできた。それが、研究開発、各種製造業、雇用、消費など、主要国の経済を広範囲に支えた。

ここへ来て、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率低下が鮮明だ。5月上旬、新型コロナウイルスへの感染対策などが評価され、一時、文大統領の支持率は60%を超えた。しかし、それ以降、北朝鮮側の強硬姿勢などもあり支持率は低下している。文大統領への支持率は6週続けて低下し50%を下回った。

元徴用工への賠償問題をめぐって日韓政府の対立が続いている。6月上旬、韓国の大邱(テグ)地裁の浦項(ポハン)支部は、わが国の新日鉄住金(以下、日本製鉄)に資産差し押さえの通知書類が届いたとみなす公示送達の手続きを行った。

6月22日、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の事務局長宛に書簡を送付した。その中で韓国政府は、長崎県にある軍艦島をはじめとする世界文化遺産(明治日本の産業革命遺産)の登録取り消しの検討を求めた。世界遺産への登録は国際社会の決定だ。自国の事情だけで、その取り消しを求める韓国は国際社会のルールを軽視しているとしか思えない。

6月16日、北朝鮮が開城(ケソン)にある南北共同連絡事務所を爆破した。それからうかがえるのは、北朝鮮のいら立ちの大きさだ。北朝鮮側は、韓国の文大在寅統領の宥和(ゆうわ)の呼びかけを一切無視している。というよりも、北朝鮮は文大統領を侮蔑する態度を鮮明にしており、同大統領を全く相手にする意思はないと宣言しているようだ。

足元で、コロナウイルスの感染拡大は一つのヤマを越えたようだが、世界経済の本格的な回復にはまだ時間が掛かりそうだ。世界の貿易量は依然として低水準にあり、貿易依存度の高い国へのマイナスの影響はかなり大きい。韓国の経済状況も厳しい状況が続いている。

5月25日、米ミネソタ州ミネアポリスにてアフリカ系米国人の男性が白人警察官に暴行され、亡くなった。その状況を撮影した動画が拡散し、米国各地で人種差別に反対するデモが起き、一部では暴動にまで発展している。トランプ大統領はデモ参加者を“悪党”と批判し、「略奪が始まれば銃撃も始まる」と力づくで抑え込む姿勢を示している。
