
上杉 隆
第160回
〈小沢氏を強制起訴〉。1月31日、号外まで出た小沢一郎氏の強制起訴は、約二年にわたる「政治とカネ」の問題に決着をつけたかのようだ。だが、実際にそのニュースに触れると、「何かがおかしい」と気づくことになる。

第159回
ついに「自由な言論の場」をつくることにした。昨夜、フェアな報道の場を提供するための非営利団体「自由報道協会」を立ち上げることを宣言。記者会見を主催していくことにした。第一回目のゲストは小沢一郎氏だ。

第158回
1月17日月曜日、フリージャーナリストらによる「小沢一郎懇談会」が開かれた。会合の直後から政治的な意図を探そうとする輩が頻出しているが、すべてのフリーランスの名誉のために誤解は解いておかなければならない。

第157回
1月11日夜、筆者がキャスターを務める「ニュースの深層」(朝日ニュースター)に小沢一郎氏が生出演を果たした。だが、その翌日にあたる今日12日、昨夜の小沢氏の姿を伝える記者クラブメディアの報道は一切なかった。

第156回
1月4日、菅直人首相が年頭会見に臨んだ。先月までの約3ヵ月間、一切記者会見を開かないという酷い対応で情報管理に励んだのみならず、この日の会見では再度、会見時間を短縮、ついに30分になってしまった。

第155回
おそらく将来、2010年は日本にとって情報の大変革の年として歴史に刻まれることだろう。なぜ、そこまで断言できるのか。それは今年、「革命」といってもいいほどの政治とメディアの大改革が日本で進行したからである。

第154回
ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサーンジが逮捕されて一週間。日本のテレビ番組などでは、いまだに同氏に対する名誉毀損発言が散見される。果たして、日本の放送局のコンプライアンスは大丈夫なのか。

第153回
3ヵ月ぶりの記者会見で菅首相は臨時国会の運営を自画自賛したが、筆者の記憶では非難が集中していたはず。官邸どころか議事堂にすら立ち入りできないフリージャーナリストの記憶というのは、こうも頼りないものになってしまうのだろう。

第152回
ウィキリークスによって世界中が揺れている。世界中の米国大使館から集約した情報が一気に漏洩し、米国の安全保障・外交政策は一夜にして危機を迎えている。ところが、いつものように、日本政府の反応は限りなく鈍い。

第151回
韓国と北朝鮮の砲撃戦に際し、米ロなど6者協議当事国は即座に反応し、北朝鮮への抗議の声をあげている。とくに米国の俊敏な反応は危機管理能力と意識の高さを改めて世界に示した。一方、日本政府はどうだっただろうか。

第150回
毎週出演しているラジオ番組で「デモ」について取り上げた。先週末のAPEC会場周辺で行われたデモを受けての特集だ。番組ではデモ参加者の声も拾っている。そこで驚いたのは、デモに対する日本人の消極的な態度である。

第149回
テレビ・新聞が「尖閣ビデオ」の犯人探しで喧しい。日本のマスコミはいったい何をやっているのだろうか。もはや呆れるというよりも、相変わらずの記者クラブメディアの勘違いぶりを微笑ましくさえ思ってしまう。

第148回
二大政党制の米国の選挙の傾向なのだろうか、あるいは米国政治の特徴だろうか、実は、大統領就任後の最初の中間選挙において近年、与党を勝利に導いた大統領は皆無に近い。結果はまさしくその通りになった。

第147回
予算の無駄の洗い出し作業となる事業仕分け第3弾が始まった。規模120兆円強の「特会」は一般予算よりもずっと巨額で、官僚制度の壁に守られ、ほとんど「ブラックボックス」と化してきた。事実上国会から放置され、官僚たちの利権漁りの場と化していたのだ。

第146回
世論調査が政治に大きな影響を与えるようになって久しい。安倍政権以降の内閣は、つねに支持率とともに語られ、首相自身も数字に一喜一憂する様が続いている。結果がどうあろうと世論調査という「世論」を無視できなくなってしまったわけだが、これは健全なことだろうか。

第145回
大阪地検の証拠捏造事件で、これまで否定されてきた3つの事柄が「事実」と判明してしまった。もはやそれはブラックジョークの域に達しているが、記者クラブメディアが大きく報じないので一般には知られていない。

第144回
10月7日午後。たったいま、小沢一郎元幹事長の記者会見が終わった。衆院本会議開始直前のわずか10分前からの「ぶら下がり会見」は、期待はずれであった。筆者が事前に期待したのは、小沢氏の自発的な「離党」である。

第143回
尖閣問題はきわめて高度な政治・外交的な判断が求められる事件にもかかわらず、政府は公務執行妨害に矮小化し、判断を検察に丸投げした。その無責任な姿勢こそが今日の混乱を招いている。つまり、自業自得なのだ。

第142回
きょう、ジャーナリストの田中龍作氏が、昨日の民主党代表選の投開票直前に起きた「事件」をテーマにしたコラムを自身のウェブに寄せた。タイトルは〈民主党が「ネット生中継禁止」のお達し〉。

第141回
「独裁」の足音が聞こえてきた。「世論独裁」という新しい足音が…。霞ヶ関と記者クラブメディアで作られる「官報複合体」、そこに絡め取られた菅内閣のなりふり構わぬ戦いの様子が垣間見えてきた。
