藤江直人
キャプテンとして日本代表を長く支えてきたDF吉田麻也が、クライマックスを迎えたブンデスリーガ1部で奮闘している。3月に船出した第2次森保ジャパンで選外になった34歳のベテランは、どのような思いを抱きながらドイツの地でプレーしているのか。所属するシャルケの1部残留に、ヨーロッパにおけるキャリアの継続をかける男の「いま」を追った。

サッカー日本代表が臨む国際親善試合のマッチメイクが、3月に続いて6月シリーズでも難航している。ヨーロッパ勢との対戦がほぼ途絶え、北中米カリブ海勢やアフリカ勢との対戦も難しくなった状況はなぜ生まれたのか。選択肢が著しく限られる交渉で隣国・韓国の存在が大きなカギを握ってくる理由も含めて、最新のマッチメイク事情を追った。

サッカー・スコットランドリーグの名門セルティックが独走での連覇を目前にしている。チームをけん引するFW古橋亨梧は得点王獲得へばく進し、MF旗手怜央とともに年間最優秀選手候補に挙げられている。しかし、先の3月シリーズを戦った日本代表に2人は招集されていない。理由を問われた森保一監督は「リーグのレベル」と言及し、国内外に大きな波紋を広げた。では、スコットランドは本当に低レベルなのか。同リーグのトップ選手が「国際舞台でどれほど活躍したか」を振り返りつつ、発言の妥当性を徹底検証する。

日本サッカー協会(JFA)が異例の人事を発令した。会長、副会長に次ぐナンバー3の要職で、日常の業務を統括する専務理事に2月1日付で、日本代表のキャプテンとしてW杯でも活躍し、ファン・サポーターから「ツネ様」の愛称で親しまれた46歳の宮本恒靖氏を抜擢した。古巣ガンバ大阪の監督などを経て、JFA理事および会長補佐に就任したのは昨年3月。まだ1期目の途中ながら、宮本氏本人も驚いた大出世にはどのような意図が込められているのか。

Jリーグ監督の顔ぶれが、予備軍を含めて一気ににぎやかになってきた。現役を引退して間もない42歳の中村憲剛氏と34歳の内田篤人氏が、監督に必要なS級ライセンス取得を目指して来年度の養成講習会を受講。早ければ2024シーズンから監督としての雄姿が見られるからだ。ここで気になるのはプロ野球界とは大きく異なる、指導者になるための独自のカリキュラム。全容や制度改正をひもといていった先に、日本サッカー界の未来予想図が見えてくる。

さまざまな感動と興奮の余韻を残して、中東カタールで開催されたサッカーのW杯が幕を閉じた。アメリカ、カナダ、メキシコで共同開催される3年半後の次回大会を待ち遠しく感じる一方で、実はW杯の魅力をスポイルしかねない問題が生じている。出場チーム数を現行の「32」から「48」へ、一気に50%も増やした背景に見え隠れする国際サッカー連盟(FIFA)の拝金主義と、このタイミングで次回大会の開催方式を変えようとしているご都合主義を追った。

森保ジャパンのカタールW杯が、夢の途中で終わりを告げた。ノックアウトステージ初戦でPK戦の末にクロアチア代表に屈し、目標として掲げ続けたベスト8の一歩手前での敗退を余儀なくされた。W杯優勝経験のあるドイツ、スペイン両代表をグループステージで撃破。世界を驚かせ、日本中を熱狂させた13日間の激闘をどのように捉え、次なる戦いへ繋げていけばいいのか。選手たちが残した数々の言葉のなかから、日本の「いま」と「未来」を追った。

日本代表が再び世界を驚かせた。カタール・ドーハ郊外のハリファ国際スタジアムで、12月1日(日本時間2日未明)に行われたカタールW杯のグループE最終戦で強豪スペイン代表を2-1で撃破。ドイツ代表に勝利した初戦に続く大番狂わせで、2大会連続4度目のノックアウトステージ進出を決めた。5日(同6日未明)に待つクロアチア代表とのラウンド16へも大きな期待を抱かせる、歴代の代表チームが持ち合わせていなかった新たな武器に迫った。

中東カタールで開催中のW杯で、日本代表が痛恨の黒星を喫した。11月27日に行われたコスタリカ代表とのグループEの第2戦で0-1と敗れ、強豪ドイツ代表から世紀の大金星を奪った初戦に続く連勝を逃した。初戦でスペイン代表に0-7で大敗したコスタリカに、なぜ苦杯をなめさせられたのか。決勝トーナメント進出がかかる日本時間2日未明のスペインとの最終戦へ、どのような覚悟と決意で臨めばいいのかを、日本の選手たちが残した言葉から追った。

日本代表が世界を驚かせた。中東カタールで開催中のサッカーW杯のグループステージ初戦で、4度の優勝を誇る強豪ドイツ代表を2-1で撃破する世紀の大番狂わせを演じてみせた。前半を0-1で折り返すも後半からシステムを変え、攻撃的な選手を次々と投入した森保一監督の積極的な采配で試合の流れが一変。逆転に成功した日本は27日のコスタリカ代表との第2戦でも勝てば、同日のスペイン対ドイツの結果次第で決勝トーナメント進出が決まる。

中東カタールで開催されているサッカーのW杯で、日本代表が23日午後4時(日本時間同10時)から、4度の優勝を誇る強敵ドイツ代表とのグループステージ初戦に臨む。ドーハ市内で調整中の日本チームは代表専属シェフを務めて19年目になる、西芳照さんが腕を振るう勝負メシでさらなるパワーを付けて勝利を目指す。その勝負メシにはルーティーンがあるという。その中身とは?

26年間に及ぶ現役に終止符を打った希代の司令塔、中村俊輔が10日に横浜市内のホテルで引退会見に臨んだ。冒頭で「明るく、楽しい時間にしたい」と自ら宣言したように、完全燃焼した俊輔に涙はなかった。その中でちょっとした驚きを伴ったのは、最も印象に残った試合として横浜F・マリノス時代の黒星を挙げた点だ。理由には俊輔が貫き通した人生訓と、カタールW杯を控える森保ジャパン、そして未来を担うホープたちへの熱いエールが凝縮されている。

4年に一度のサッカー界最大の祭典、W杯の開幕が直前に迫りながらほとんど盛り上がりを見せない状況で、Jリーガーで構成される国内組の代表選手が11月9日に開催国の中東カタールへ飛び立った。週明けからはヨーロッパ組が順次合流し、23日のドイツ代表とのグループリーグ初戦へ向けて本格的に始動する。過去の大会のような熱狂ぶりが見られない要因と、実は高く跳び上がるための陣容は整いつつあり、必要なのはきっかけだけという舞台裏を探った。

数え切れないほどの記憶と記録を残して、左足の名手、中村俊輔がスパイクを脱いだ。26年間に及んだ現役生活でいくつもの目標を設定し、一つずつ成就させてキャリアを紡いできた44歳の元日本代表MFは「ビッグクラブとワールドカップで活躍するのはかなえられなかった」と振り返る。それでも常に前を向かせ続けた、結果よりも過程を大事にしてきたポジティブ思考は、指導者が中心にすえられたセカンドキャリアでも俊輔のなかで力強く脈打っていく。

京セラの創業者、稲盛和夫名誉会長が2022年8月24日に亡くなった。KDDIの創業にも携わり、会長として再建を引き受けた日本航空を3年足らずで再上場させた「経営の神様」は、実はサッカー界にも大きな足跡を残している。京都サンガF.C.の会長および名誉会長を務めた稲盛氏が、文武両道を世界レベルで極めたアスリートの育成を目指して発足に尽力した、他のJクラブとは明らかに一線を画す「スカラーアスリートプロジェクト」の全容を追った。

8月に日本で集中開催されたノックアウトステージを勝ち抜いた浦和レッズが、東地区の勝者となった今シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)。西地区の勝者と対戦する来年2月の決勝で、現行制度で最多となる3度目の優勝を目指す浦和は、同時に大きな収穫も手にしている。日本円にして最低でも4億円近い収入をすでに確定させているACLの賞金体制と、浦和を含めたJクラブの経営に与えるプラス効果を追った。

新型コロナウイルス禍で禁止されている声出し応援を一部サポーターが繰り返したとして、Jリーグが浦和レッズに科した歴代最高額タイの2000万円の制裁金が大きな注目を集めた。現状に不平不満を募らせる一部サポーターを管理できなかったクラブの運営責任を問われたもので、今後も繰り返された場合にはさらに重い制裁、具体的には無観客試合や勝ち点減に移る可能性があるとも警告された。浦和へ厳罰が科された背景と2000万円の多寡に追った。

今シーズンから55歳のレジェンド、FW三浦知良が所属する日本フットボールリーグ(JFL)の鈴鹿ポイントゲッターズに前例のない厳罰が下された。来シーズンのJ3昇格への必須条件となる「Jリーグ百年構想クラブ」資格が、6月28日のJリーグ理事会で剥奪されたのだ。元幹部による過去の八百長行為指示の代償として鈴鹿の目標が消滅し、結果的にカズのブランド力も傷つけられてしまった。この背景を、鈴鹿とJリーグの双方が見せてきた言動から探った。

カタールワールドカップ開幕を5カ月後に控えた森保ジャパンで、致命的ともいえる問題が露呈した。惨敗を喫したチュニジア戦後、FW三笘薫が「チームとして決まり事のようなものを持たないといけない」と明言した。就任から4年がたとうとしている森保一監督のもと、特に攻撃面で共通認識が設けられていない現実を前にして、日本代表は何をすべきなのか。

2002年ワールドカップ日韓共催大会以来、サッカーブラジル代表が20年ぶりに来日した。改修後の国立競技場で日本代表と対戦した6月6日の国際親善試合は、1-0で“サッカー王国”ブラジルに軍配が上がった。約4年7カ月ぶりの対決を実現させるために、日本サッカー協会(JFA)が3億円もの出場料をブラジルサッカー連盟(CBF)へ支払ったとされるこの一戦。森保ジャパンが得た収穫や課題と、カタールワールドカップへ向けた強化試合を巡る世界のマッチメーク事情を追った。
