「ブルームきゅうり」と
「ブルームレスきゅうり」の違い
きゅうりは、大別すると、「ブルームきゅうり」と「ブルームレスきゅうり」に分かれます。
ブルームとは、日本語で果粉、きゅうりの若い頃にある白い微少な粉のこと。
以前は、白い粉が浮いたブルームきゅうりが主流でした。
ブルームきゅうりの代表品種が「四葉(すうよう)きゅうり」、わが地方では「イボきゅうり」と呼ばれているくらい、イボイボのきゅうりになります。
なぜ、「ブルームきゅうり」がすたれてきたかというと、まず、イボだらけの見た目が敬遠されてきたことがあります。
また、表面にある白い粉が「農薬が残っているように見えた」というのもあるようですが、それ以上に「ブルームレスきゅうり」の特性にありました。
「ブルームきゅうり」の代表選手である四葉(すうよう)きゅうりは、今主流の「ブルームレスきゅうり」より細長く、「ブルームレスきゅうり」の長さが22~25センチに対して、30~33センチぐらいになります。
その分、曲がりやすくて流通の箱に収まりにくく、イボがあるために輸送中に隣接しているきゅうりを痛めてしまうことも多々あったようです。
そのため、徐々に市場から嫌われてしまいました。
「ブルームレスきゅうり」は、その後もまっすぐ育つよう品種改良が進みました。
見た目もよく、そろうようになってきたのです。
味的には、「ブルームきゅうり」が断然上!
規格的にそろいにくい四葉(すうよう)きゅうりですが、四葉きゅうりのほうが皮が薄くパリパリしていて、味的には上です。
漬物にしても、皮が薄いので味がしみ、歯ごたえも残ります。
そして、昔からの品種で病気になりにくいので農薬が必要ないなど、味、安全性という意味では断然上なのです。
そんなことで、わが「風来」では、四葉きゅうりのほうをメインに育てています(ただし、寒い時期には向かないので、夏~真夏以外は他のきゅうり)。
こういったことができるのも、「野菜セット」でお客様へ直送できるからこそ。
こういった野菜を育てられるのも直送農家の強みです。
もちろん、このきゅうりを粕漬け、ぬか漬けにしても販売していますが、他にない味と好評です。
今は全国各地に大型直売所ができ、地元の農家さんが差別化ということで、四葉きゅうりを持ち込む人も増えてきて、少しずつ復権しているようです。