がん保険によっては
「上皮内がん」はがんと認められない!?

内野三菜子(うちの みなこ)
東京都出身。国立国際医療研究センター国府台病院 放射線治療室長。聖マリアンナ医科大学放射線科、埼玉医科大学国際医療センター放射線腫瘍科を経て、カナダ・トロントのプリンセスマーガレット病院放射線腫瘍科にて、日本人初のクリニカルフェローとなる。並行してトロント大学オンタリオ教育研究所(大学院)医学教育学にて修士号取得。帰国後、国立国際医療研究センター病院を経て、現職。日本医学放射線学会専門医(放射線治療)、がん治療認定医

「上皮内新生物」でも「悪性新生物」でも、医師はどちらとも「悪性の細胞」であると説明します。その説明を受けた患者さんも「自分はがんだ」と判断するでしょう。

 ところが、民間の保険会社が販売している「がん保険」には、上皮内がんをがんと認めていない商品もあり、診断給付金(がんと診断されたら100万円、など最初にまとまってもらえるお金)の受け取りをめぐって大きなトラブルに発展することもあります。

 がん保険に加入しているのであれば、自分の保険の約款を確認して「上皮内がん」が、どのような扱いになっているかを確認しておきましょう。

「上皮内がん(上皮内新生物)」も「悪性新生物」もがんです。しかし、民間のがん保険では、その保険会社によってがんと認められない場合も。