変化が少ないと、何をしていたか
思い出せないまま時間だけが過ぎ去る!

 2011年に入り、早や2月である。デパートなどへ行くと、バレンタイン商戦で賑やかしい。

「ついこの前クリスマスだったのになあ。ついこの前正月だったのになあ。最近、時間が経つのがあっという間だ。もう2月、もう春、もう1年経ったのか。そんな感じで1年が過ぎていく。歳をとるにつれ、加速度的に1年経つのが速く感じる」

 そう思う人はいないだろうか。特に、40代、50代の読者の方々は、いかがだろうか。思い当たるとしたら、ビジネスマンとしては、もしかしたら「ヤバイ」ことなのかもしれないのである。詳しくは後述するが、この年代はビジネスマンが最もフリーライダー化しやすい年代だからだ。

 つい最近、ある人から「人間は『変化』が少ないと、しばらくして振り返ったときに、その時間の経過をあっという間だったと感じ、『変化』が多いと、長かったと感じるらしいよ」と言われた。

 科学的根拠など全くないことは、重々承知である。その人も誰かの話の受け売りで、そのまた誰かも誰かの話の受け売りで聞いた「都市伝説」のような話であろう。

 しかし、自分に当てはめて考えて見たら、妙に納得感があった。少なくとも、知る人ぞ知る「ジャネの法則」よりも、私にはリアリティのある言葉であった。(ジャネの法則については、ご自身で調べてみてください)。

 確かに、小学生の頃の1年は、今振り返ると長かった気がする。その頃と言うのは、極端に言えば毎日が「変化」の連続である。新しい知識を吸収し、新しい友達を作り、できることが増えていった。だから、改めて振り返ってみると「色々あった」と感じる。

 歳をとってからでも、変化の大きかった年は長かったと思いだす。そう考えると、毎年毎年、『あっという間だった』と感じるのは、自分に変化が起きていない証拠になってしまう。そのような時間経過のままだと、「ヤバイ」ことになるわけである。