みんなが運転を楽しめるとは、運転者については言うまでもないが、他の乗員も予期しないクルマの動きに振り回されて不快な思いをすることなく快適なドライブを体験できることを意味するそうだ。

 そのためマツダの開発陣はサスペンションを中心にクルマの動きのコントロールを徹底的に見なおし不快なロールなどを抑えることに努めたと説明される。

ドライバーのステアリングホイール操作に応じてエンジンの駆動トルクを最適制御しスムーズな操縦性をもたらす「SKYACTIV VEHICLE DYNAMICS」搭載


 従来のCX-5はきびきびと走り、意外なほどカーブが連続する道での運転を楽しめるクルマだった。それに対して新型のプロトタイプは、このように操縦の楽しさといっても違うアプローチを採用しているのだ。従来型は設計上、サスペンションの動きにやや制約があり、あるひとにとっては充分といえるほどのしなやかな乗り心地の実現がむずかしかった。しかし僕は個人的に従来型の乗り味は嫌いではなく、とりわけ年ごとに改良を施された結果である2016年モデルの完成度の高さには好感をもっていた。

後席も広々としており座面は乗り降りを考えて少し低くなった


 新型は「ファミリー層」(開発担当者)も明確にターゲットに据えたことでキャラクターの見直しがはかられたようだ。リアシートの座面髙を下げ乗り降りをしやすくしたのも同様の理由と説明される。

 より万人向けで、従来型ほどスポーティさは必要ないというひとにはとりわけ歓迎されるそうだ。ディーゼルとはいえエンジンを回して走る楽しさはこのクルマの魅力だが、静粛性の向上もはかられているようだ。前席と後席の会話はふつうの音量でなんの問題もないだろう。速度が上がっても静粛性が保たれるのは高級感が合って大変好ましいと感じられる。

新型(左)のSKYACTIV-D 2.2は2188ccディーゼルエンジンは129kW(175ps)の最高出力と420Nmの最大トルクを発生(ともに従来型と数値は同一)