スマートエイジングライフ
医師が教える!男性のための「心と体のアンチエイジング」
【第1回】 2016年12月14日
阿保義久 [北青山Dクリニック院長]
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老後を「薬漬け」にしないために40代でできること

 たとえば、風邪に対する投薬を受ける際にアメリカ人は、「免疫力を上げる薬を加えてほしい」、「抗生物質は処方しないでもらいたい」、「ビタミンC3000mg の処方を望む」など専門的な内容を含む具体的な依頼が多くなります。

 これに対して、日本人は、「明日までに治してもらいたい」「熱が出ないようにしてほしい」など医学的には無理なことを漠然と求めてくる場合が多いのです。

 それは、医療を理解して主体的に治そうというのではなく、「病気のことはよくわからないけれど、とにかく早く治して欲しい」という幼稚で受け身の態度のように映ります。

『アンチ・エイジング革命』(阿保義久著、講談社)。予防医学を一般向けに著している。部位別にアンチエイジングを解説

 その背景に、文化、国民性のみならず、医療事情の相違などがあるのでしょうが、日本人も病気の治療や健康維持に対してより理解を深めて積極的に取り組むようになるべきだと感じています。専門的な医学知識を身に付ける必要はありませんが、もう少し医療リテラシーを高めて自身の病気や健康に主体的にかかわるべきでしょう。

 健康であるためには、日常生活の管理を行うことと、病気の早期発見のための検診を定期的に受けることが極めて大切です。しかし、自らがそのアクションを起こさなければそれらは達成できません。そして、健康を維持するために日常守らなければいけないことはそれほど多くはないのです。

 やるべきことはシンプルで、「血圧管理」、「禁煙」、「1日30分程度の運動」、「ストレスコントロール」、「おいしくて健康的な食事」の5つです。これらをしっかりと守ることができれば、将来、疾病や障害を抱えて苦しまずに済みます。

老ける人老けない人

 早くから生活習慣病に陥り、若くして重篤な疾患を発症して命を落としてしまう方がいる一方で、80歳を過ぎても病気に伏せることなく若々しく生き生きとしている方も数多くいらっしゃいます。生まれつき早く老け込む病気(遺伝病の一つ)もありますが、老けやすい、老けにくい、を決めるほとんどの要因は、生活習慣や生活態度にあります。

 健康で若々しく齢を重ねる人たち、つまりアンチエイジングを成功させている人たちに共通している点が2点あります。

阿保義久
[北青山Dクリニック院長]

東京大学医学部卒業。腫瘍外科・血管外科医。2000年に北青山Dクリニックを設立。下肢静脈瘤の日帰り根治手術椎間板ヘルニアのレーザー治療痛みのない内視鏡検査・進行がんに対する革新的治療―がん遺伝子治療まで、質の高い医療サービスの提供に励んでいる。著書に『アンチ・エイジング革命(講談社)』、『下肢静脈瘤が消えていく食事(マキノ出版)』、『尊厳あるがん治療(医学舎)』などがある。


医師が教える!男性のための「心と体のアンチエイジング」

「アンチエイジング」とは美容医療だけを指すのではなく、心臓血管、脳、消化管、骨・関節など、全身に関わり、身体年齢の老いを遅らせることが目的です。40代から意識すると効果的で、その対象は40~65歳位の方になります。本連載では、アンチエイジングの概念や体の部位ごとの変化を紹介し、ケア方法を提案していきます。

「医師が教える!男性のための「心と体のアンチエイジング」」

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