2月3日に突然の退任を発表したユニー・ファミリーマートホールディングスの上田準二社長。15年にわたってトップを務めたファミマの“中興の祖”を直撃し、真相を聞いた。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 大矢博之)
──突然の退任発表でした。
皆さんには突然かもしれませんが、私にとっては以前から決めていたことです。65歳で社長を交代し、1~2年ほど後見役をやってリタイアする。これが“私流”のスケジュールだったんです。
ですが、その後すぐに旧ユニーグループ・ホールディングスとの経営統合話が浮上しました。これは私がやるべき話で、協議を続け、2015年10月に統合の基本合意にこぎ着けました。このとき、社内にも伊藤忠商事にもユニーにも、「これで私のファミマ人生は完了だ」とはっきり伝えていたんです。
だけど、「新しいプラットホームをつくって走りだしたのだから、見極めがつくまでは責任があるでしょう」と慰留され、それではもうちょっととなった。私にとってこの3年間は、一年一年が延長戦のようなものでした。
──今回は慰留されなかったのですか。
「もう少しやってほしい」という声はありましたが、どんなことを言われても辞める気持ちでした。「70歳になったのでもう区切りをつけさせてくれ」と。
ファミマとサークルKサンクス(CKS)のブランド一本化が猛烈なスピードで進み、総合スーパー(GMS)のユニーも統合前のリストラで、17年度の黒字転換は間違いありません。事業計画はほぼ完成し、後に続く人が実行してくれると確信しています。
本当は13年の社長交代と同様、誕生日の12月27日に記者会見をしたかったのですが、関係者が多く、年を越してしまったのです。
──発表時の「一身上の都合」という言葉が波紋を広げています。