しかも、だ。最近の研究でメタボリックシンドロームに関連した骨粗しょう症が注目されるようになった。メタボ型の骨粗しょう症の特徴は骨量=骨密度は変わらないのに骨の質が劣化すること。特に生活習慣がダイレクトに影響する2型糖尿病では「糖漬け」のコラーゲンがボロボロに劣化し、ちょっとした圧迫や衝撃で折れてしまう。一般的な骨密度検査では「骨質」まで評価できず、今現在、糖尿病患者の骨折リスクは放置されたままだ。

 また、2型糖尿病治療で広く使われている経口薬のチアゾリジン誘導体は、骨のリモデリング(骨細胞が破壊と再生を繰り返し骨を維持する仕組み)に影響し、骨折リスクを上昇させる。長く服用する場合は主治医と話し合い、骨折予防対策を取るとよいだろう。男性型とメタボ型の相乗で骨折リスクが上昇するようでは、目も当てられない。

 骨粗しょう症による骨折を予防するにはカルシウム豊富な食生活に加えて、適度な日光浴が効果的。日光を浴びた皮膚で骨の維持にかかわるビタミンDが作られるからだ。また一番の予防法は負荷をかけた筋力トレーニングだ。メタボ気味の人は有酸素運動にスクワットやウエートトレーニングを取り入れよう。じつは、ちょっと前までの日本人は毎日数回スクワットをする習慣があった。それは「和式トイレ」。笑い事ではない。食生活だけでなく、欧米の生活様式は骨の髄まで影響しているのだ。