民間のレンタルサービスと上手に使い分ける

私自身、Fさん同様、介護する祖母が親戚の葬儀に出席するため、急きょ車椅子が必要になったことがあります。

その時は社会福祉協議会に取りに行く余裕がなかったので、民間の「介護用品レンタルサービス」を利用しました。

有料ですが、自宅まで届けてくれ、引き取りにも来てもらえます。
基本は1ヵ月利用の料金設定で月額3000~7000円ですが、場合によっては半月分で対応してくれるところもあります。

また、たまにレンタル落ちした中古品(歩行器、車椅子、L字型手すりなど)を安く購入できることもありますので、出費を抑えたいときには検討してみてください。

「要介護2」以上でしたら、介護保険でも、車椅子や介護ベッドおよびその付属品など13品目の福祉用具を貸与するサービスがあり、レンタル料(標準的な自走式車椅子の場合、月額5000~7000円程度)の1割が自己負担になります。

また、直接肌に触れるポータブルトイレやシャワーチェアなどの入浴・排泄用具は、市区町村の指定業者から購入すると1割負担で済みます(対象金額は1年間に最大10万円まで)。

ただし、事前の手続きが必要で、購入後に申請しても受け付けてもらえないので注意してください。
必要が生じたら、まずケアマネに相談しましょう。

●ポイント
社会福祉協議会の無料貸し出しや民間のレンタルサービスは、急に必要になったときのほか、要介護認定がおりるまでの“つなぎ”としても役立ちます。

また、介護用品のお試しにも便利です。

実際の使い勝手、使用期間と頻度を検討しながら、レンタルと購入のどちらが経済的か、比較してみてください。