7%のリターンで積立した場合の
シュミレーションとは
例えば月々3万円を積み立てて、それを7%で運用したとしましょう。20年の積立合計額は720万円ですが、運用すれば約1500万円になります。今、40歳の人でも定年時に退職金以外に1500万円あれば、だいぶ楽ではないでしょうか?
また子どもが生まれた家庭なのであれば、子どものために月々1万円の積み立てしておけば、成人になるころには元金240万円が理論上は500万円を超える計算になるのです。
さらに長期になればますます複利の効果が発揮されます。毎月3万円を30年積み立てれば3528万円。30歳から始めても定年までには3000万円を作ることができますし、毎月3万円に年2回のボーナス時期に10万円を投資していくとすると22年と7ヵ月で3000万円を超えるのです。
もちろん投資信託は毎年利回りが変動しますから、資産が大幅に減る年もあるでしょう。また複利で7%は信じられないという方もいらっしゃると思います。
が、前回、ご紹介したアメリカの運用77年を超える投資信託『アメリカン・ファンズ・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカ』は平均利回りが12.18%です。最終的な平均リターンが7%というのはありえない数字ではないと私は思っています。
なぜ、個人の資産作りに
投資信託が向いているのか
どうして、ここまで私が投資信託をおすすめしているかといえば、別に、私が投資信託会社の社長をやっているからではありません。実は私自身、過去においてさまざまな運用を行なってきました。それはもちろん、運用会社の社員として携わってきた運用もありますし、自分自身のお金を少しでもふやそうと思って行なってきた投資もあります。
時には、新興企業の株式ばかりに集中投資してきたこともありますし、レバレッジを高めて短期トレードを繰り返してきたこともあります。
ただ、こうしていろいろな方法を試したうえで今、考えているのは、やはり長期投資向きの商品で、個人が資産を築いていくには投資信託に勝るものはない、ということです。
投資の王道は株式です。ただ、株式投資の問題点は、一体、何を買えば良いのかという銘柄選択が難しいということです。
たとえば「私、JAL(日本航空)が好きだから……」と言ってJALばかりを買い続けた挙句、上場廃止となってしまい持っていた株式がすべて紙切れになってしまったという人が大勢いました。逆に、マイクロソフトが好きだということでひたすらマイクロソフト株を持ち続け、結果的に大金持ちになった人もいます。
このように個別銘柄への集中投資を行なうと、結果的に大きく儲かることもあれば、財産を減らしてしまうこともあります。これでは、心安らかに長期投資を続けることはできません。