古賀 なぜかというと、総務省の中に行政管理局という局があるが、ここは各省庁の組織やポスト、定員などを査定するところです。予算などお金の査定は財務省の主計局でやる。そうすると、みんなそこで自分たちに有利な査定をしてもらいたい。総務省から見れば、「今度、うちの審議官辞める時に、おたくのなんとかいう団体のポスト一つ空けて」みたいなことが行われている。ただし、それを除けばね、どこかの業界を守るという必要はないわけです。

 だから、ちょっと見ると改革派というか、中立的に見える。でもよく考えてみたら、やはり公務員だから、公務員制度改革については中立ではあり得ない。絶対守るほうに回ってしまう。私とか高橋さんみたいな人は、例外中の例外。だから、事務局の人事としては少し失敗だった。

高橋 これはね、意外にみんな知らないのだけれど、古賀さんが言う行政管理局の公務員の定員枠を査定するポスト、あれは歴代財務省からの出向者が事実上やっていますね。出向の後はだいたい主計局に戻されている。

古賀 とりまとめをする管理官ですね。

高橋 そこが財務省からの出向だから、実は財務省なのです(笑)。それから公務員の人事行政全般を担当する人事院にもポスト持っている。さらに給与については、公務員のこのポストは給与がいくらと決めるのは、財務省の給与共済課。それに共済は年金のことだから、公務員の福利厚生なわけです。

【特別対談】古賀茂明vs高橋洋一(前篇)<br />公務員制度改革はかくて骨抜きにされた<br />われらは敵だらけの中でいかに戦ったか「財務省は霞が関の人事部みたいなもの」(高橋)、「改革に対してほとんどの公務員は絶対守るほうに回る」(古賀)

 普通の会社でいうと人事部の役割が、政府の中だと財務省と総務省と人事院におおよそ分かれているのだけれども、財務省はその三つ全部にポストを持っている。だから、はっきり言えば、実は財務省が公務員制度を運営している。権力が分散しているように見えるけれども、財務省が重要なポストを握って霞が関の人事部として、強い力を持っている。恐らく、財務省はいろんな経路でプレッシャーかけて、公務員制度改革反対の音頭をとっていたでしょ?