ただ、高い理想を掲げてはいるものの、そこに到達するための道筋が現時点では見えていないのが悩みだそうです。
吉澤 「自分の理想を実現するにはどうすればいいのか、日々考えてはいますが、これという方法はまだつかみきれていません。何かヒントはないだろうかと、予約が取れないと言われているお店に食事に行ってみたりもしているのですが、刺激を受けはするものの、『この店はどうしてこんなにも人気なんだろう』という答えはわからないまま。きっと何かがあるんでしょうが、その何かがわからないのです」
吉澤さんは自分のことを「アナログ中のアナログ人間」と評しますが、それでも集客力を高めるきっかけになればと、自店の情報を「ぐるなび」と「食べログ」、そして「ヒトサラ」に掲載しています。
そのうち、自ら依頼したのは、「食べログ」の有料サービスと、「ヒトサラ」への掲載の2つです。
「食べログ」については、良くも悪くも自由にコメントを書かれてしまうことに対して「それがお客様の生の声だから仕方がない」と理解して受け入れてはいるものの、「本音の部分では、やはり抵抗がある」とおっしゃいます。
ただ、自分の好き嫌いに関わらず、お客様への影響力の大きさは「悔しいけど、認めざるをえない」とも。
吉澤 「予約を受けるとき、『どこでうちの店のことを確認しました?』と聞くと、たいていは食べログなんです。実際、今流行っている店が一目瞭然でわかってしまうのは、すごいシステムだと思います」
好きにはなれないけど、無視もできない――こうした吉澤さんの「食べログ」に対する複雑な感情は、ほかの飲食店関係者の方も大いに共感するところではないでしょうか。
一方、ヒトサラに対しては、異なる印象を持っています。
吉澤さんはもともとグルメサイトにはほとんど興味がなかったそうですが、「ぎんざ 一二岐」時代にヒトサラのことを知り、試しに店舗情報を出してみたところ、1日2~3件の予約がコンスタントに入ってくるようになりました。そこで「予約が取れるならば」と、「銀座 よし澤」でもオープンと同時に使いはじめたのです。
「銀座 よし澤」では現在、「ぎんざ 一二岐」と同じように、1日数件の予約がヒトサラ経由で入ってきているそうです。
また、ヒトサラの店舗ページのクオリティにはかなり満足しているといいます。
吉澤 「写真はきれいだし、文章にも私が伝えたい内容がしっかりと書かれています。また、見る人にお店の雰囲気が伝わる構成になっていると思います。かなりいい仕上がりで、この店舗ページを見れば、私の考えやお店のことがわかってもらえるんじゃないでしょうか」
吉澤さんのお話をうかがいながら、彼のような理想が高く、強いこだわりを持った料理人さんにも満足してもらえるところに、やはりヒトサラの強みがあるのだと再確認しました。
吉澤さんが思い描く理想のお店は、先述したように「2、3ヵ月先まで予約の取れない人気店」です。
そして私見ですが「銀座 よし澤」という店には、その理想を実現するだけのポテンシャルは十分に備わっていると思います。あとはそのために必要なことは「正しい顧客層に」「自店の魅力を正しく知ってもらうこと」です。そしてヒトサラは、そのために最適なメディアの一つなのではないでしょうか。ヒトサラには、食へのこだわりのあるユーザーが多く集まっています。そして、そこにはお店のこだわりや吉澤さんの思いを表現してくれるクオリティの高いコンテンツがあります。
「銀座 よし澤」というお店にとっては、ヒトサラというメディアはとても心強い味方になっていくのではないでしょうか。