〈ステップ1〉大きな目標を定め、具体的な言葉にする
まずは、実現したい夢や目標を書きだします。目標が小さいと達成感や成長が伴わないため、「野心的」と言えるくらいに大きな目標を書くのがお勧めです。
私「これができたら最高!って思える夢や目標は何かな?」
彼「ドラマの役をもらってテレビに出ることです」
私「そうだね。テレビに出られるようになったら、たしかに最高だね。ところで、1回でもテレビに出られたら、それで満足かな?俳優を職業にしたいのなら、ずっと仕事を続けないといけないよね?」
彼「そうですね。もっと先のことまで考えたら、一流の俳優として生きていくことが目標だと思います」
〈ステップ2〉目標の前に立ちはだかる障害をリストにする
目標が大きければ大きいほど、それを達成するための障害も大きいのが普通です。目標をはばむ障害を思いつくだけ書きだしてみます。障害が前もってわかっていれば、その対処法も明らかになります。
私「じゃあ、『一流の俳優として生きていく』という目標に向けて、今どんなことが障害になっているのかな?」
彼「まずは注目されていないこと。あと、オーディションに通らないこと」
私「うんうん。他にもある?」
彼「苦手な役がうまく演じられないこと。それと、今は高校生だから養ってもらっているけど、将来的には食べていけないことも心配です」
〈ステップ3〉障害を乗り越えた先の中間目標を決める
ある障害を乗り越えた先にあるのが、中間目標です。これを設定しておくことで、大きな目標が達成しやすくなります。障害それぞれについて中間目標があるはずですが、場合によっては1つの障害に複数の中間目標があったり、他の障害と中間目標が共通になったりすることもあります。
私「じゃあ、挙げてもらった障害を1つひとつ見ていこうか。注目されていないという障害を乗り越えて、どんな状態になったらうれしいかな?」
彼「もちろん注目されたいけど、たんにマスコミに取り上げてもらうとかではなくて、最終的には演技派俳優として知られるようになりたいです」
私「実力を備えた演技派を目指しているんだね。じゃあ、次に行こうか。オーディションに通らないという障害を乗り越えて、どんな状態になったらうれしいかな?」
彼「オーディションでも、オーディションでなくてもいいのですけど、チャンスをつかみたいです」
私「苦手な役がうまく演じられないことについてはどうかな?」
彼「こなせる役の範囲が広がっていればいいと思います」
私「最後に、将来的に食べていけないというのがあったよね。どうなったら理想かな?」
彼「食べていけるのはもちろんだけど、名指しで仕事が来るようになったら最高です」
実際には、会話をしながら図表1のような表にまとめておくと便利です。右側の「行動」と書かれた欄はステップ5で埋めていきます。