結束力を高める4本の柱

 結束力が生まれる3つの段階から、導き出されたものが、この連載の第1回で紹介した「バインディング・アプローチ」の基本である「結束力を高める4本の柱」です。

第1の柱【共通の目標】 チーム、組織で目指すもの
第2の柱【やらないこと】 チーム、組織でしないことを決める
第3の柱【信頼関係】 メンバー間で、意見が言えて、長所を見つけて、励まし合える関係
第4の柱【助け合えるフォーメーション】 メンバーで助け合える「7つの役割」を発揮する

第1の柱【共通の目標】
チーム、組織には、全員で目指す【共通の目標】が必要です。もし、これが明確ではないときは、しっかりとつくらなければなりません。目標はただの数値だったり、スローガンとして掲げるだけでは【共通の目標】とは言えません。

第2の柱【やらないこと】
チーム、組織が、【共通の目標】のために何を優先するかを決めるとき、その前提として【やらないこと】を先に決めます。やることを決めるのではなく、【やらないこと】を決めて、優先順位で迷いが生じたときに、そこに立ち戻るようにします。

第3の柱【信頼関係】
チーム内で自由にものが言えて、情報や知恵を共有し、助け合うために不可欠なものが、【信頼関係】です。いまバラバラのチームで、いきなり築くことは難しいものですし、維持するのも難しいものです。育てるための働きかけが必要です。

第4の柱【助け合えるフォーメーション】
メンバーが自分の役割を発揮することで、困難な状況を乗り越えるための【助け合えるフォーメーション】が生まれます。「仲よしクラブ」ではこれが曖昧であるのに対して、「戦えるチーム」ではこれがどんな場面でもしっかりと発揮されます。だから、結果を変えていくことができるのです。