痩せない、朝起きられない、二日酔いがつらい……。なかなか思い通りにならない、自分の体。とくに冷夏の今年は、調子が狂っている人も多いのではないでしょうか?そこで、人体の仕組みをわかりやすく解説した書籍『からだ事件簿』から、大人も知らない体との「上手な付き合い方」をご紹介します。

眠れなくなる原因は「体内時計の乱れ」だった!

 電気を消して布団に入ったものの、なかなか寝付けない。明日の朝も早いから、一刻も早く寝たいのに……。そんなとき、つい無意識にスマートフォンをいじってしまい、余計に目が冴えてしまった経験はありませんか? この困った現象には、脳の「視床下部」と「体内時計」が関係しています。

 視床下部は、ブドウ1粒くらいの大きさの部位で、脳や内臓が動くリズムをコントロールするのが仕事。血圧や体温を上げ下げして、体の動きを調節しています。体内時計が示す時刻に合わせて、朝は活動モードに、夜はお休みモードに切り替えるわけです。わかりやすくキャラクター化してご紹介すると、こんな感じです。

「眠れない→スマホをいじる→眠れない」のループに陥るのはなぜ?

 体内時計の時刻は、明るければ朝、暗ければ夜といった具合に、目から入る光の量で変わります。だから、夜にスマートフォンの強い光を見ると、体内時計が狂ってしまうのです。視床下部が狂った時計をもとに体を活動モードに切り替えてしまうので、眠気はどんどん遠のいていきます。当然、翌朝の目覚めは最悪。スッキリ目覚められるはずもありません。

どうすれば、スッキリ起きられるの?

 目覚めをよくする一番シンプルな方法は、太陽の光を浴びること。体内時計の乱れが直り、一気に活動モードになれます。そのほか、目覚めをよくするちょっとしたコツを、いくつかご紹介します。

◎ 起きてすぐ、体を動かす
ベッドの中でストレッチをするだけでも効果があると言われています。

◎ 好きな匂いをかぐ
光や音だけでなく、匂いも脳への効果的な刺激です。

◎ 夜にカフェインをとらない
基本的なことですが、脳が興奮して眠れなくなります。

◎ 寝る直前の食事を避ける
胃や腸が食べ物の消化で休まらず、眠りが浅くなります。