実際、「幻の羊羹行列」に並んでみた!
吉祥寺「小ざさ」の「幻の羊羹」は、1日限定150個である。
これに40年以上行列が連なっている。
そして、実際に僕も、友人たちとこの行列に並んで、「幻の羊羹」を買いに行ったことがある。
不思議だったのが、本来、始発の電車で吉祥寺まで行って、朝の早くから行列に並ぶという行為は、苦痛以外のなにものでもないはずなのに、実際に並ぶと、実に楽しいのだ。いい大人が、ワクワクが止まらなくなるのだ。
眠かろうが、寒かろうが、列の先の店に対して、「並ばせるくらいなら、もっと数を増やせばいいのに」とぼやく人も皆無だった。皆、納得して並んでいるのだ。
それは、職人さんたちが手作業で、小さな鍋で丁寧に作るには、1日150個が限度だと、僕ら列に並ぶ者たちは納得しているからだ。
それほどまでに、僕らが食べる羊羹には、手間がかかっていると思うと、どうしても楽しくなる。
これこそが、正当な理由であり、「ストーリー」である。
また、仙台市秋保町という人口約4700人の過疎地の小さなスーパーで1日平均5000個のおはぎが売れる「さいち」にも限定がある。
数も、たしかに限定ではあるが、お彼岸などには2万個出す場合もあるというので、数はそれほどではない。