みんなと同じことをしていると
気づきや企画も似たものになる

 よく「ハワイ、行ってきました」と言うと、「あれ、あんまり焼けてないですね?」とか、「沖縄、行ったんですよ」と言うと、「あ、じゃあ潜ったんですか?」と聞かれることがあります。

 ビーチで寝転がってもいないし、潜ってもいないと言うと、「なんで?」という空気が流れる。

 僕からすれば、どうして焼かないといけないの、潜んないといけないの、という感じなのですが、なんだか残念な人のように扱われてしまう。

 旅にも人それぞれ、いろんな楽しみ方があっていいんじゃないかと思うのですが、「沖縄=日焼け」「ハワイ=ダイビング」というように、「◯◯=××」と決めてかかる。

 これは、「当たり前」に組み込まれ、既成概念という枠にはまっている証拠です。

「企画は記憶の複合」です。みんなが同じことをするならば、記憶は似たようなものになります。そうなると当然、アウトプットである気づきや企画も似たようなものになる可能性が高まります。

 同じような生活をして、同じようなものを見て、同じようなものに感動する人が、誰もが驚くような面白い考えや、世の中を動かすような企画を生み出せるでしょうか。

 これは世の中を動かすような大きな話だけではありません。枠にはまることで、あなたの気づきの感度は、明らかに鈍くなってしまうのです。

 あえてやらない。あえて行かない。あえて選ばない。

 たまには「当たり前」からはみ出してみてはどうでしょうか。