プレゼン、会議、打ち合わせに効果抜群! 仕事に効く「図の使い方」。
企業研修、ワークショップの実績多数! ニューズピックスのクリエイティブ統括者であり、どんなものでも「図」にする図解オタクの櫻田氏の新刊、『図で考える。シンプルになる。』が発売! 発売4日で重版も決まり、話題になっている。
WIRED、ハフィントンポストといったメディアからのデザイン依頼に加え、コンサルティングファームや広告代理店で「図解思考」「デザイン×図解」などのテーマで研修をこなす本格派は何を語るのか。その秘伝の秘を、本連載ではあますところなくお伝えします。(構成:中村明博)
ニューズピックス インフォグラフィックエディター。仕事に必要な知識を身につける過程で、「モノゴトを深く理解したい」という欲求を持つようになり、そこから本やテレビ番組の要約を「1枚の図」にまとめる習慣が生まれる。作り上げた図を、自分の個人サイト「ビジュアルシンキング」にアップしたところ、従来の図解にデザインの考え方を反映させた手法が話題になる。
ドラッカーが考える
「4つの問題」を図で整理!
「図で考える」というスキルを習慣化し、そして成果に結びつけるにはどうすればよいのでしょうか?
僕はさまざまなものを図にしてきました。最も習慣化に役立ったと感じるのは、図解の「読書メモ」と「動画視聴メモ」です。ジャンルを問わず、さまざまなコンテンツの要約を図にしてきました。
読書メモのコツは、本全体を図にするのではなく、「響いた言葉」「あとから役立ちそうなところ」など、ポイントを絞ることです。本にマーカーを引くだけよりも、深い理解が得られます。本日は、僕の読書メモを1つ公開します。
『プロフェッショナルの条件』(P.F.ドラッカー著/ダイヤモンド社)
この本の中に、覚えておきたい一文がありました。問題解決する際、解決すべき問題は4種類あるとドラッカーは言います。
第一に、「基本的な問題か、例外的な問題か」「何度も起こることか、個別に対処すべきことか」を問わなければならない。基本的な問題は、原則や手順を通じて解決しなければならない。これに対し、例外的な問題は、その状況に従い個別の問題として解決する必要がある。厳密にいえば、あらゆる問題が、二つではなく四つの種類に分類できる。
『プロフェッショナルの条件』より
2軸で考える「比較の図」の出番です。
縦軸に「基本的か、例外的か」、横軸に「単発か、頻発か」を置き、思考の土台を用意します。これをまとめたのが下図です。
抱えている問題をここへマッピングすることで、どう対応すればいいか、どこに時間をかけると効率的かがわかります。特に、下半分に位置する「例外的」な問題については、個別対応するしかありません。「単発」はまずそれでよしとし、例外的な内容にもかかわらず頻発している場合は、要注意です。
体制や構造の問題など、「基本的」な問題である可能性があります。このように図にしておくと、ビジネスの現場でもすぐに再利用できます。