
サービス面では、「S1サーバーグランプリ」という、飲食店を中心にサービスの日本一を決める大会があり、今年はファイナリストにうちから3人選ばれました。こんなに目立ったら他社から嫌われるっていうぐらい。
料理では、「焼鶏しの田」や「土佐料理桂浜」という会員制で客単価2万〜3万円の高級店を出しています。それが大ヒット。芸能界、経済界、色々なお客さまから支持を受けています。
──DDはマルチブランド戦略の下、ユニークな業態を小規模で多数持つビジネスモデルが特徴的です。
昔から、「100店舗100業態」を目指すと言ってきました。
私が尊敬する見城(徹・幻冬舎社長)さんがヒットの要因についてよく語っています。ヒットには「極端である」「オリジナリティがある」ということなどが必要。
特に、極端であることはものすごく大事。尖っていないと。だから、焼鳥しの田は日本一高い焼き鳥屋を作るぞって、極端にした。
そうなるとさまざまなことが試せるこのスタイルが良いですよね。 例えば、明日からたこ焼き屋をやれといきなり言われても、私たちは簡単にできる。そうやって新業態開発をずっとやってきたから、もう体に染みついているんです。ほかの企業がやろうとしたって、それはできないですよ。
──確かに、DDの新業態は異色なものが多い。

オープンイノベーションで外部人材も活用していますから。例えば、東京・原宿にあるKAWAII MONSTER CAFE(カワイイモンスターカフェ)は、アーティストの増田セバスチャン氏のプロデュース。色彩どぎつかったり、ケーキのメリーゴーランドが回っていたりと、ぶっとんでいますが、インスタ映えするということで若い世代にめちゃくちゃ人気。
ワインバルのベルサイユの豚なんかは、僕が名前だけ考えて、中身は考えていなかった。社員に内容を何度も聞かれても「だからベルサイユの豚だよ」とだけ答え続けていたら、マリー・アントワネットが豚を抱いている油絵みたいな内装が誕生した。楽しそうじゃないですか。