「ロックしますか?」――行動するのに、動機づけは必要なし!
行動するのに、動機づけや意味づけが必要なのでしょうか?
そんなことを考えてばかりいるから前に進めないのです。
行動して初めて、その行動の意義深さを知るのが普通なのです。
どうやって行動を変えるのかは「ロックPDCA」という考え方で実施していきます。
詳しくは次回のコラムで取り上げますが、ここで軽く触れておきましょう。
行動の「D」が100%やりきらないと、PDCAサイクルが回っているとは言えません。
ですから、私はこの発想を「ロックPDCA」と呼んでいます。
私はクライアントの営業の人たちが「170件回ります!」と宣言したら、必ず「ロックしますか?」と尋ねます。
最初は、ほとんどの営業の人たちがそれを聞いて、戸惑います。
「できなかった場合はどうしましょう?」
などと質問されます。しかし私は受け付けません。
「ロックするということは、扉にカギをかけることです。不安定になっている物を固定するということです。もしも板をノコギリで切ろうとしても、その板が固定されていなかったら切りづらいでしょう? それと同じです。しっかりと固定させてノコギリを扱うことにより、作業の質は高まります。ロックしますか?」
「わかりました。ロックします」
最初のうちは渋々ロックしていた営業の人たちも、このフレーズが組織の共通言語として定着してくると意外と盛り上がるものです。
「今月は必ず週に2回は定時に帰宅するようにする」
「それってロックするのか?」
「わかった。ロックするよ」
このように仲間同士でも使えます。できない理由のない行動にロックをかけることで、やりきる習慣が身についてきます。