「会議の場で居心地悪そうにしていないか?」「表情や姿勢に溌剌としたものが感じられるか?」「声に張りはあるか?」「発言が少なくないか?」……。そのような視点で一人ひとりの様子を観察すれば、異変に気づくことができるはずです。
また、チーム内の人間関係を観察する場としても定例会議は重要です。座る位置からそれを推察することは可能ですし、誰かの発言に対する反応を注意深く観察すれば、両者の関係性についても気づきを与えてくれることもあります。
もちろん、何らかの異変に気づいたからといって、会議の場でアクションを起こしてはなりません。異変に気づいたら自分の意識のなかでフラグを立てて、その後の日常業務のなかでじっくりと観察。そのうえで、必要であれば1on1のミーティングをもつなどの対応を取るのです。
重要なのは、定例会議の場で、メンバーを観察する心の余裕をもつことです。たとえば、ディスカッションの場ではファシリテーターを部下に任せて、自分は議論の推移とメンバーの状態の観察に比重を置くといった工夫をするといいでしょう。
なかには、メンバーの気持ちを無視して会議で”独演会”をするようなマネジャーもいますが、それはマネジャーの大切な役割を理解していない証拠と言えます。自分が話す割合を減らして、メンバーを観察する。これが、チームを活性化するマネジャーの基本なのです。