「ステップ2」潜在意識に理想の自分をプログラミング
呼吸法により、アルファ/シータ状態をつくり出せたら、呼吸や臍下丹田への意識集中を止め、いよいよイメージングを開始します。
具体的には、目を閉じた状態で、苦手な場面を堂々と自信に満ちあふれた表情で難なくこなしている自分を5から10分間イメージしてみてください。
細かい数値目標などは考えないようにしてください。例えば、ビジネスパーソンであれば、堂々とプレゼンを行っている場面を、アスリートであれば、苦手とする場面を堂々と乗り切りプレーしている様子などをイメージします。
特に、その時の自分の表情は、自信に満ちあふれるものだったり、笑顔だったりと、ポジティブな表情をイメージします。
イメージは、場面が自然と流れていくような感じで、ざっくりとしたもので構いません。むしろ、イメージを強くしようと思うと、かえって思考が働き出してしまいかねません。
イメージトレーニングの難しいところは、数値目標など現実的なことを考え過ぎてしまうと、すぐにベータ波が混じってきて、アルファ/シータ状態を遮断してしまうところです。
思考が働き出したなと感じたら、一度イメージングを止め、再度呼吸に集中するようにしてください。
基本的にイメージングを行いながらも呼吸法は続けますが、呼吸を忘れてしまうほどの没頭状態になっていれば、その状態でまったく問題ありません。むしろ、かなり良い状態といえます。
イメージトレーニングでは、脳を思考モードから感覚モードにスイッチしていただきたいのです。ブルース・リーがまさに映画の中で弟子に対して説いていた「Don't think, Feel ! (考えるな、感じろ!)」ですね。
イメージトレーニングを行う際は、ゆったりした服装をし、もし、仕事の合間に行うのであれば、ネクタイやベルトを少し緩めることをお勧めします。また、覚醒レベルを下げる必要があるため、必ず目を閉じて行います。
その際、寝てしまわないように注意しますが、眠気が混じってきた場合、無理に行おうとすればストレス状態となるため、そこで終えるようにします。慣れてくれば、覚醒レベルを下げながらも、意識は鮮明な状態を保てるようになっていきます。
そして、当然のことですが、これらのイメージトレーニングは普段の努力の上になり立っています。
つまり、肝心の個々の分野におけるスキルやテクニックが身についていなかったり、準備不足では、当然良い結果は得られないということです。
あくまでも、自分に備わる本来の能力を、「ここ一番」でいかんなく発揮するためのテクニックと認識してください。