がぜん、減塩懐疑派は色めき立った。というより主治医から厳しい減塩を指示されていた患者が歓声を上げたというべきか、一般紙にも「A dash or two is OK──ひと振り、ふた振りがより健康的」との見出しで大きく取り上げられた。古今東西変わりなく塩味は魅力的なものらしい。一方の減塩推進派は「結果を精査するために大規模試験が必要」とし、討論を受けて立つ構えだ。専門医のこの1年は「Salt War」に明け暮れるだろう。

肝心の適正摂取量だが、同研究によると1日食塩摂取量換算約18グラム以上のグループと5.8グラム未満のグループで心血管病発症リスクが上昇。ということは5.8~18グラムが適正域である。ちなみに、厚生労働省が定めた日本人の1日食塩摂取基準は成人男性9グラム未満、成人女性は7.5グラム未満だ。

なお、この試験結果を鵜のみにするかどうかは各自、ご判断を。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

週刊ダイヤモンド