スターバックスの店員の目的は何?
では、目的の設定するやり方をみていきましょう。ここで問題!
「なぜスターバックスは長居するお客様を追い出さないのでしょう?」
言い変えると、スターバックスの店員の仕事の目的は何でしょうか?
「目的:コーヒーをお客様に出す」
思惑通りの回答です。目的を考える際、気をつけるべき事は、“やることが目的になってはいけない”ということです。
「コーヒーをお客様に出す」というのは、店員の作業を言っているに過ぎません。つまり、やることです。これだと、“出せばそれでいい”ってことにもなりがちです。
目的を設定する際のとっておきの方法は、「お客様は誰で、お客様にどうなって欲しいか」を考えること。
その際の呪文が「その目的は? 何のため? 言い換えると?」と目的を問う(目的を展開する)ことです。
実際、スターバックスでは、「人々の『お腹』ではなく『心』を満たす」と言っています。つまり、心を満たすために、お客様にゆっくりとくつろいでもらいたいというわけです。
このスターバックスが創り出す一杯のコーヒーが、お客様を感動させ、更に、その感情が言動になって表れ、お客様をファン、虜(とりこ)にするわけです。つまり、『顧客満足』から『顧客感動』へ。更に、その先の『顧客感謝』・『顧客心酔』を実現しているのです。
このように、目的を設定するためには、『その目的は? 何のため? 言い換えると?』と、お客様の期待値を入れた(超えた)レベルまで目的を展開することが重要です。
目的が単に「コーヒーを提供する」ことでは、提供する店員のモチベーションも上がりにくい。お客様の期待を入れた目的に変わると、やるべきことが変わり、「お客様が喜ぶ! モチベーションが上がる! 仕事が楽しくなる」という好循環が生まれるのです。
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