「髪きった?」「体鍛えているねぇ」は
相手を観察しているから出てくる

 さて、一般の人が誰かとの会話で目的意識を持つのに、一番簡単な方法は、「相手に強い興味を持ってみる」という方法です。会話に目的意識のあるタモリさんのトークを思い出してください。例えば、タモリさんをモノマネする際のおなじみのフレーズにもなった、「髪切った?」とか「おお、体鍛えているね〜」というのは、相手の事を観察しているからこそ聞ける事です。

 相手の変化に言及すれば、「その変化の裏に何があったのか」というのが、会話の目的になります。また、だいたいの場合、他人から見て何らかの変化を感じるという事というのは、本人には何らかのエピソードがあるものです。なぜなら、たいていに人は自分自身の変化に興味があるし、よく知っています。ですから、誰かから自分の変化について指摘されると、とたんに饒舌になってしまうのです。

このように、会話は目の前にいる相手を観察して出てくるネタで話すと、簡単に盛り上がります。ですから、会話のネタに詰まりそうになったら、とにかく相手を細かく観察してみましょう。