スマホの上では、中国女子が日本のドラッグストア店内を値段の実況放送をしながら、歩いている。人気はSK-IIと雪肌精。
==ポーラの美白ドリンクある?==
==中耳炎の薬は?==
==ライオンの美容サプリある?==
大陸にいる視聴者からの通な質問に中国語で答え、店員さんに少々怪しい日本語で問い合わせながら、商品をピックアップしている。
ユニクロも人気で、同じように本当のユニクロの店内で実況しながら、商品をピックアップしている人がいた。店はユニクロ公認、とうたっているがおそらくは違うだろう。
化粧品会社の倉庫らしきところが映っている動画もあった。
さらにスクロールすると、韓国の東大門のファッション街の路上から、中国人女子が、服を着替えてはアピールしている。
別の動画はアラビアのドバイの免税品店。やはり若い中国人女性が手慣れた様子で、シャネルの香水を「1200元(約2万1600円)よー」と説明し、これは毎日同じショッピングエリアから、違うものを紹介、販売している。1回放送した動画がサイトに残してあれば、視聴者はそれを見ることもできる。
その他、香港から免税品、オーストラリアから宝石、タイから仏像!……。中国人は世界中におり、今はやはり、「海外→中国」が多いが、スマホを介して、例えば「タイ→日本」、「ドバイ→オーストラリア」など、世界中で交易が可能である。
可能性は十分ある。
私は、タオバオ開始からのユーザーだが、最初は本当に“玉石混交”で、偽物が多いだけでなく、販売詐欺も当たり前のめちゃくちゃな状況だった。
それが一歩一歩改善され、今のような巨大ショッピングサイトになった。
初期、日本のメディアはタオバオをたたきまくった。それが日本企業が中国で大きな販路に乗り遅れた理由の一つである。
そしてステージが変わり、動画になった。
新しい場で、また玉石混交の状態で混乱が繰り返されている。
私はずっと日本の小売企業に、スマホ支払いでの顧客管理を勧めようと思っていた。