普及率の高低は
自治体の「やる気」の差

 となると、エアコン設置率に差が出るのは、基本的には、地方自治体のやる気(予算の優先順位付け)の問題だろう。

 それは、現場の首長の意見からもうかがえる。例えば、吉村洋文・大阪市長はツイッターで、

<大阪市では、橋下僕の時代で、市内全小中430校の普通教室にクーラー設置した。要は予算付けの優先順位の問題。一票をもたない子供を優先できるか。だって、予算をつける市長や議員、職員はクーラーの効いた部屋で仕事してる。おかしいやん。四の五の言わずにやれっちゅうの。>

 と書いている。

 ただし、設置の遅れている自治体の首長は、国の補助率の低さを問題にしている。例えば、熊谷俊人・千葉市長は、

<エアコン整備に国補助は出ます。しかし、補助単価が実勢価格と大幅に乖離しており、実質的には1/6しか補助が出ていない状況です。他の学校施設1/3と比べて不当であり、何年にわたって千葉市は国に改善を要望しています。文科省も予算が確保できないので、文科省だけが悪いわけではありません。>

 という。また、大村秀章・愛知県知事は、

<各市町村が小中学校の設備整備をする際に国に申請する「学校施設環境改善交付金」について、今年度に空調設備の申請をした県内67校は1校も認められなかった、(国には)予算確保も含めて考えてもらった方がいい」>

 としている。

 こうした意見から判断すると、国の緊縮財政があり、文科省の補助予算が割を食い、その結果、地方自治体で予算の優先順位付けを高くしたところだけが、エアコン設置率が高くなったのだろう。

 家庭でのエアコン普及率は9割以上だ。学校生活でも同じ環境が必要である。現在の「酷暑」は生徒の命に関わりかねないことだ。地方自治体の予算では限界があるというなら、国の出番だろう。国の財政状態は問題はないからだ。